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漁業で特定技能の外国人を採用するには|要件・試験・派遣・協議会

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-08-01最終確認: 2026-07-30運営者情報
目次

よくあるご質問

漁業で特定技能の外国人を採用するには何が必要ですか?
採用する外国人が、漁業または養殖業の技能試験に合格し、日本語能力の要件を満たすことが基本です。日本語能力は現行の分野別運用方針が「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上と定め、運用要領別冊は国際交流基金日本語基礎テスト〔JFT-Basic〕または日本語能力試験〔JLPT〕N4以上で確認するとしています。技能試験の免除は、漁船漁業職種9作業または養殖業職種(ほたてがい・まがき養殖作業)の技能実習2号を良好に修了した人について、修了した職種に対応する業務区分に限られます(日本語試験は職種・作業を問わず免除)。企業側は漁業特定技能協議会の構成員になる必要があります。
漁業では派遣で特定技能外国人を受け入れられますか?
受け入れられます。特定技能で労働者派遣形態(船員派遣形態を含む)が認められているのは農業と漁業の2分野のみです。派遣元になれるのは漁業・養殖業を行う者や漁業協同組合等が関与する事業者に限られ、派遣事業の許可も別途必要です。⚠️ 漁船に乗り組ませる場合、船員法第1条第1項の船員に当たるときは労働者派遣法第3条により同法の適用がなく、船員職業安定法の「船員派遣」(国土交通大臣の許可・派遣元が常時雇用する船員が対象)になります。ただし定置網・区画漁業(養殖)・共同漁業に専従する30トン未満の漁船や20トン未満の漁船の一部は船員法の船員から除かれ、その場合は陸上作業と同じ労働者派遣法のままです(どちらに当たるかは地方運輸局等に確認してください)。直接雇用での受け入れも可能です。
漁業の派遣元(借りられる相手)はどう探せばいいですか?
派遣先の対象地域は「派遣元責任者が日帰りで派遣労働者からの苦情の処理を行い得る地域」であることが必要とされているため、実質的に自社の所在地がその範囲に入る派遣元が対象になります。母体になり得るのは漁業・養殖業を直接行う事業者や漁業協同組合・漁業協同組合連合会等です。心当たりがない場合は、水産庁が公開する協議会Q&Aの別添(2号構成員の一覧と連絡先)から自社の2号構成員を特定し、地域内の派遣元を尋ねる方法があります。近くに派遣元がなければ、直接雇用に切り替える・所属する漁協へ派遣元化を打診する・隣接県の漁連に照会する、が出口です。
派遣で受け入れる場合、生活支援は誰が行いますか?
派遣元です。派遣形態では派遣元が特定技能所属機関になるため、1号特定技能外国人支援計画の策定と実施の義務は派遣元が負います。派遣元が登録支援機関へ支援計画の全部または一部の実施を委託する場合は、漁業分野に固有の基準を満たす登録支援機関に限られます。なお派遣先にも、漁業特定技能協議会とその構成員への協力や、派遣元からの指導・助言に従うことが求められます。
漁業分野に特定技能2号はありますか?
あります。漁業は特定技能2号の対象分野で、漁業・養殖業のいずれでも、作業員を指導しながら作業工程を管理する立場の業務を担います。日本語能力は現行の分野別運用方針が「日本語教育の参照枠」のB1相当以上と定め、確認の方法は運用要領別冊(令和6年2月15日一部改正)が日本語能力試験N3以上としています。実務経験の年数は現行の運用方針には記載がなく、同別冊が2年以上としています(版によって定めが分かれるため、申請前に最新の運用要領で確認してください)。
特定技能「漁業」で水産加工の仕事をしてもらえますか?
水産加工だけを担ってもらうことはできません。漁業・養殖業では、自社で採捕・養殖した水産物(自家原料)の加工などに付随的に従事することは認められますが、専ら関連業務のみに従事することはできません(運用要領別冊)。加工そのものを主たる業務にしたい場合は、飲食料品製造業分野の側に「水産加工業」の業務区分が置かれています(同分野の現行の分野別運用方針=別紙15の別表1・別表2)。ただし同方針は業務区分に経過措置を置いているため、申請前に最新版で確認してください。

出典・参考(一次情報)

  1. 漁業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙14・令和8年1月23日閣議決定)(出入国在留管理庁)
  2. 令和5年度水産白書「(3)漁業の就業者をめぐる動向」(水産庁)
  3. 特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針(現行版の索引)(出入国在留管理庁)
  4. 特定技能(漁業分野)(出入国在留管理庁)
  5. 運用要領別冊「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-漁業分野の基準について-」(令和6年2月15日一部改正)(法務省・農林水産省)
  6. 人材サービス総合サイト(労働者派遣事業所検索)(厚生労働省職業安定局)
  7. 「漁業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」に係る運用要領(分野別運用要領・令和5年6月9日一部改正)(法務省・警察庁・外務省・厚生労働省・農林水産省)
  8. 労働者派遣法(第3条=船員に対する適用除外・第23条第5項)(e-Gov法令検索)
  9. 船員職業安定法(第6条=定義・第55条=船員派遣事業の許可・第64条=事業報告等)(e-Gov法令検索)
  10. 船員法(第1条=船員・第66条=割増手当)(e-Gov法令検索)
  11. 労働基準法(第41条第1号・第116条第1項・別表第一第七号)(e-Gov法令検索)
  12. 船員保険法(第2条=被保険者)(e-Gov法令検索)
  13. 船員法第一条第二項第三号の漁船の範囲を定める政令(昭和38年政令第54号)(e-Gov法令検索)
  14. 船員法第一条第二項第三号の漁船の範囲を定める政令第二号の漁船の範囲を定める省令(令和2年国土交通省令第95号・第2条=除外される漁船・別表=13海域)(e-Gov法令検索)
  15. 船員派遣事業の許可申請等について(国土交通省)
  16. 漁業特定技能協議会決定第5号「派遣形態による特定技能外国人の受け入れについて」(令和4年12月21日)(水産庁)
  17. 特定技能外国人の受入れ制度について(漁業分野)(水産庁)
  18. 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令(上陸基準省令・特定技能1号の通算在留期間)(e-Gov法令検索)
  19. 特定技能に関する参考様式(出入国在留管理庁)
  20. 漁業特定技能協議会(決定事項・各種様式・規則の掲載元)(水産庁)
  21. 漁業特定技能協議会1号構成員資格証明書交付手続に関するQ&A(別添「営む漁業や養殖業に応じた漁業特定技能協議会2号構成員」を含む・令和7年4月10日時点)(水産庁)
  22. 漁業特定技能協議会 構成員名簿(令和7年11月28日現在)(水産庁)
  23. 漁業特定技能協議会1号構成員資格証明書交付手続規則(令和元年5月17日・最終修正令和6年3月15日)(漁業特定技能幹事会(水産庁掲載))
  24. 「1号漁業技能測定試験(漁業)」試験実施要領(農林水産省水産庁漁政部企画課)
  25. 「1号漁業技能測定試験(養殖業)」試験実施要領(農林水産省水産庁漁政部企画課)
  26. 「2号漁業技能測定試験(漁業)」試験実施要領(農林水産省水産庁漁政部企画課)
  27. 「2号漁業技能測定試験(養殖業)」試験実施要領(農林水産省水産庁漁政部企画課)
  28. 漁業技能測定試験について(試験結果・多言語の学習用テキスト・サンプル問題・申込先の案内)/在留資格「特定技能」漁業技能測定試験について(2号の実施形式・実務経験証明書の確認手続きの案内)(大日本水産会)
  29. 飲食料品製造業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙15・令和8年1月23日閣議決定)(出入国在留管理庁)
  30. 漁業分野における2号漁業技能測定試験の受験手続等に関する規則(令和5年12月21日・別紙様式第1号を含む)(漁業特定技能幹事会(水産庁掲載))
  31. 特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年3月末時点・速報値)=漁業4,842人・充足率32.7%(出入国在留管理庁)
  32. 特定技能在留外国人数(令和7年12月末現在・速報値)(出入国在留管理庁)