本文へスキップ
トモハタ〜ともに働く〜

訪問介護に特定技能で従事できるか|初任者研修+実務1年・5つの遵守事項と適合確認申請

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-08-14最終確認: 2026-08-14運営者情報
目次

よくあるご質問

特定技能外国人は訪問介護に従事できますか?
一定の要件を満たせば従事できます。本人が介護職員初任者研修課程等を修了し、介護事業所等での実務経験が原則1年以上あること、受け入れ事業者が5つの遵守事項を満たすこと、巡回訪問等実施機関へ届け出て適合確認書の交付を受けることが条件です。要件を満たさないまま訪問に出すことはできません。2025年4月21日より前は、訪問系サービスへの従事そのものが認められていませんでした。
訪問介護に従事するための本人の要件は何ですか?
介護職員初任者研修課程等を修了していること(生活援助従事者研修課程のみの修了は対象外)、介護事業所等での実務経験が原則1年以上あることが必要です。日本語能力試験N2相当以上の能力があるなど一定の条件を満たす場合は、実務経験が1年未満でも従事できる例外があります。これらを満たしている必要があるのは訪問系サービスに従事を開始する時点で、適合確認申請を行う時点では未了でも差し支えないと国際厚生事業団は案内しています。
適合確認申請はどこへ、いつ出しますか?
特定技能外国人の場合は、介護分野における特定技能協議会の事務局(公益社団法人国際厚生事業団)へ、訪問系サービスに従事させる前に提出します。2026年5月13日の協議会申請システムの改修により、事業所の申請・外国人情報の申請・書類の提出はすべて同システム上で一括して行います。特定技能協議会への入会申請と同時に行うこともできます。提出するのは事業所ごとの「訪問系サービスの要件に係る報告書」と挙証書類、および受け入れる外国人ごとのキャリアアップ計画です。国際厚生事業団は、不備がない場合の審査期間を書類提出から2か月〜2か月半(2026年5月時点の申請状況を踏まえた目安)としています。審査の結果、適切な実施体制を有すると判断されると、外国人ごとに適合確認書が発行されます。
届け出ればすぐ訪問に出せますか?
出せません。厚生労働省の通知は、事前に巡回訪問等実施機関で確認を行ったうえで訪問系サービスへの従事を認めるとしています。適合確認書の発行を受けていない人は訪問系サービスに従事できず、この「従事」には同行訪問も含まれます。キャリアアップ計画の様式も、就労予定日(在留資格許可予定日)は適合確認書の発行日を見込んでそれ以降になるよう設定するよう求めています。
受け入れたあとに続く手続きはありますか?
あります。キャリアアップ計画の評価期間は1年で、定期報告として毎年度あらためて計画を作成し、前回の評価期間の終期から4か月以内に協議会申請システムから提出します。初回の評価期間は、適合確認書の発行後に本人が訪問系サービスへの従事を開始する日から1年です。定期報告の時期の1か月前に協議会事務局から自動通知メールが届きます。提出するのは新しい評価期間のキャリアアップ計画で、振り返り用紙の提出は不要です(事業所で保管し、巡回訪問等実施機関から求められた場合は提出します)。あわせて巡回訪問等実施機関による巡回訪問が続き、事前の質問票への記入・提出と、受け入れ担当者や本人への面談が行われます。適切な履行が確認できない場合は指導が行われます。
訪問入浴介護でも同じ要件が必要ですか?
訪問入浴介護・介護予防訪問入浴介護の2サービスは複数人での提供が前提のため、初任者研修課程等の修了と実務経験1年、5つの遵守事項、利用者・家族への書面説明、巡回訪問等実施機関への届出のいずれも対象外です(通知は、これらのサービスを「三以降の対応が求められる訪問系サービス」から外しています)。ただし、適切な指導体制等の確保、入浴介助の実務に必要な職場内研修、キャリアアップ等の支援の3つは求められます。
どの訪問系サービスが対象ですか?
介護保険では訪問介護・訪問入浴介護・夜間対応型訪問介護・介護予防訪問入浴介護・定期巡回随時対応型訪問介護看護・総合事業の訪問型サービスが対象です。障害福祉サービス等では居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護・重度障害者等包括支援・移動支援事業・居宅訪問型児童発達支援が対象で、サービスごとに必要な研修課程が別表で定められています。小規模多機能型居宅介護の訪問業務と訪問看護は対象に含まれません。
実務経験が1年未満でも訪問系サービスに従事できますか?
日本語能力試験N2相当以上の日本語能力を有し、利用者ごとに同行訪問を行う場合は、実務経験1年未満でも従事できる例外があります。同行訪問の期間は週1回の提供なら原則半年、週2回なら3か月、週3回以上なら2か月です。週1回のケースは、利用者・家族の同意を得てサービス提供時に見守りカメラ等のICTで常に事業所とやりとりできるようにする場合、3か月に短縮できます。ただし通知は2か月以上の同行訪問を求めており、2か月を下回る短縮は認められません。
遵守事項を満たしていないと判断されると、どうなりますか?
まず巡回訪問等実施機関から改善に向けた指導が行われます。指導に従わない場合や、巡回訪問に必要な協力を行わない場合、虚偽の回答を行った場合などは「要件適合確認書取消通知書」が発出されます。発出前には弁明の機会を兼ねて再度の巡回訪問が行われます。取消しにより介護分野における特定技能協議会を脱退となった法人は、脱退の日から5年間、介護分野の特定技能外国人を受け入れられません。あわせて厚生労働省の制度概要資料は、受入れを認めない等の措置に加えて事業所名の公表の措置を講ずるとしています(留意点通知と同Q&Aには公表に関する記載はありません)。
施設で働いている特定技能外国人を、同じ法人の訪問介護事業所へ動かせますか?
動かせます。特定技能外国人は同一法人内の他事業所への異動に加え、別法人の事業所へ転籍することもできます。ただし訪問系サービスに従事させる場合は、その事業所での適合確認申請が別途必要です。同一法人内で動かす場合は、協議会の入会証明書への受入事業所の追加に加え、元の雇用契約を維持したまま雇用条件が変わるときに地方出入国在留管理官署への随時届出(変更から14日以内)を行います。別法人へ移る場合は受入れ機関そのものが変わり、新たな雇用契約と在留資格変更許可申請が前提になるため、同一法人内の手続きとは別に確認してください。

出典・参考(一次情報)

  1. 外国人介護人材の訪問系サービスへの従事について/訪問系サービスへの従事に関する手続き(厚生労働省)
  2. 障害福祉サービス等における外国人介護人材の訪問系サービス従事の留意点について(社援発0331第41号・障発0331第4号・こ支障第89号・令和7年3月31日/別表=サービス別の従事要件)(厚生労働省・こども家庭庁)
  3. 「外国人介護人材の訪問系サービス従事における留意点について」に関するQ&A(提出書類・常備する資料・巡回訪問・取消し)(厚生労働省)
  4. 適合確認申請方法・提出書類(様式は2025年12月1日改定/サ高住・住宅型有料老人ホームの取扱い)(国際厚生事業団(JICWELS))
  5. 別紙2 対象施設一覧(実務経験として認める施設の一覧)(厚生労働省)
  6. 外国人介護人材の訪問系サービス従事における留意点について(令和7年3月31日付 社援発0331第40号・老発0331第12号/事前確認のうえ従事を認める旨)(厚生労働省)
  7. 外国人介護人材の訪問系サービス従事に係るキャリアアップ計画等の取扱いについて(社援基発0331第4号・令和7年3月31日/第1次改正 社援基発1201第1号・令和7年12月1日)(厚生労働省)
  8. 適合確認申請に関するよくあるご質問(2026年6月19日更新/審査期間の目安・申請時期・様式の書き方・研修修了前の申請可否)(国際厚生事業団(JICWELS))
  9. 協議会申請システム改修後のお知らせ(2026年5月13日/改修前申請の扱い・書類データの再アップロード)(国際厚生事業団(JICWELS))
  10. 別紙様式1 キャリアアップ計画(2025年12月1日改定・Excel/初任者研修受講状況欄・直筆署名欄)(厚生労働省)
  11. 訪問系サービスへ従事している特定技能外国人の定期報告について(2026年5月28日)(国際厚生事業団(JICWELS))
  12. 別紙3 既に介護分野(訪問系サービス事業者以外)に従事している外国人介護人材が同一法人内の訪問系サービス事業者に転籍した場合、訪問系サービス事業者が関係機関に提出する書類一覧(厚生労働省)
  13. 訪問介護事業への支援について(報告)(第242回社会保障審議会介護給付費分科会・令和6年9月12日)(厚生労働省)
  14. 特定技能(介護分野)(出入国在留管理庁)