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特定技能の受け入れ要件・条件|企業が満たす17+7項目と自社チェック

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-09-05最終確認: 2026-08-22運営者情報
目次

よくあるご質問

特定技能で外国人を受け入れる企業に求められる要件は何ですか?
案内資料では「①雇用契約が適切 ②機関自体が適切 ③支援体制がある ④支援計画が適切」の4基準にまとめられますが、実際に審査されるのは省令の各条です。①=特定技能基準省令第1条、②=同省令第2条第1項(運用要領は17の項目に展開)、③=同条第2項(7項目)、④=同省令第3条・第4条です。このほか、受け入れ後の3つの義務(雇用契約の履行・支援の実施・各種届出)と、協議会への加入など分野ごとの上乗せ要件があります。
社会保険料や税金の未納があると特定技能は受け入れられませんか?
未納があること自体は基準に適合しない状態ですが、運用要領は、地方出入国在留管理局の助言・指導に基づいて納付した場合には労働関係法令・社会保険関係法令・租税関係法令を遵守しているものと評価される、としています(換価の猶予・納付の猶予などを受けている場合は、猶予期間内であることが分かる通知書の写しで確認されます)。ただし例外が2つあり、①特定技能外国人から特別徴収した個人住民税を企業が納入していないことに起因する未納と、②グループ通算制度に加入していて、他の通算法人に未納があることで納税証明書(その3)を提出できない場合は、租税関係法令を遵守しているものとは評価されません。⚠️「未納」と「未加入」は別の話で、運用要領は遵守の内容に保険の適用手続・加入手続・被保険者資格取得手続も含めており、助言・指導による回復は「未納があった場合」について書かれています。個別の可否は地方出入国在留管理局にご確認ください。
赤字や債務超過の会社でも特定技能を受け入れられますか?
基準に「黒字であること」「一定の資本金があること」といった条項はありません。求められるのは特定技能雇用契約を継続して履行する体制(財政的基盤)で、直近期末に債務超過がある場合は、中小企業診断士・公認会計士など企業評価を行う能力があると認められる公的資格を持つ第三者が改善の見通しを評価した書面を提出することとされています。直近2期末とも債務超過の場合は、これに加えて労働保険料・社会保険料・租税の納付に関する資料の提出が求められます。
支援体制がない企業でも特定技能で採用できますか?
1号特定技能外国人には生活・就労の支援が義務づけられますが、支援計画の全部を登録支援機関に委託した場合、入管法第2条の5第5項により、支援計画の適正な実施に関する基準(省令第2条第2項の7項目)に適合するものとみなされます。ただし、みなしが及ぶのはこの7項目だけで、雇用契約の適正な履行に関する17項目(同条第1項)は委託しても企業に残ります。支援計画を作成すること自体も企業の義務として残り、日本語と本人が十分に理解できる言語の両方で作成して写しを本人に交付する必要があります(省令第3条第2項)。
受け入れ要件を満たさなくなったときはどうすればよいですか?
特定技能基準省令第2条第1項各号・第2項各号のいずれかに適合しないこととなる事由が生じたことを知った場合、受け入れ企業はその認知の日から14日以内に、出入国在留管理庁へ届け出る必要があります(基準不適合に係る届出)。届出には、事由とその発生時期・原因、特定技能外国人の現状、その事由を解消するための措置を記載します。非自発的離職者・行方不明者を発生させた場合は、これに加えて受入れ困難に係る届出(事由が生じた日から14日以内)も必要です。
要件を満たさないまま受け入れを続けるとどうなりますか?
出入国在留管理庁長官による指導・助言から始まり、報告徴収(拒否や虚偽の回答は30万円以下の罰金)、改善命令へと進みます。改善命令が出されると、その旨が公示されます。命令に従わない場合・違反した場合は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です。運用要領は公示について「不適正な受入れを行っていたことが周知の事実となります」と説明しています。

出典・参考(一次情報)

  1. 特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(平成31年法務省令第5号・e-Gov法令検索)=本記事の17項目は第2条第1項、7項目は同条第2項/運用要領の引用「特定技能雇用契約及び1号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(平成31年法務省令第5号。…「特定技能基準省令」という。)」/確認日2026年8月22日(e-Gov法令検索(デジタル庁))
  2. 特定技能外国人の受入れに関する運用要領(令和8年8月20日一部改正版・確認日2026年8月20日)(出入国在留管理庁)
  3. 外国人労働者に関する制度概要(出入国在留管理庁)=「1 受入れ機関が外国人を受け入れるための基準」①外国人と結ぶ雇用契約が適切 ②機関自体が適切 ③外国人を支援する体制あり ④外国人を支援する計画が適切/「2 受入れ機関の義務」①外国人と結んだ雇用契約を確実に履行 ②外国人への支援を適切に実施(支援については登録支援機関に委託も可。全部委託すれば1③も満たす) ③出入国在留管理庁への各種届出/確認日2026年8月22日(出入国在留管理庁)
  4. 特定技能制度に関するQ&A(出入国在留管理庁・2026年8月11日時点の掲載版)=Q30「会社に同じ業務に従事する日本人がいないのですが、同等報酬要件はどのようにして証明すればいいですか。」【A】「受入れ機関に賃金規定がある場合には、賃金規定に基づいて判断することになります。賃金規定がない場合であって、特定技能外国人と同等の業務に従事する日本人労働者がいるときは、当該日本人労働者と比較して報酬の同等性を判断することになります。賃金規定がない場合であって、同等の業務に従事する日本人労働者はいないものの、特定技能外国人が従事する業務と近い業務等を担う業務に従事する日本人労働者がいるときは、当該日本人労働者の役職や責任の程度を踏まえた上で特定技能外国人との報酬差が合理的に説明されているか、年齢及び経験年数を比較しても報酬額が妥当かなどを検討して判断することとなります。賃金規定がなく、比較対象の日本人もいない場合には、雇用契約書記載の報酬額と、当局が保有する近隣同業他社における同等業務に従事する同等程度の経験を有する特定技能外国人の報酬額を比較することとしています。」/確認日2026年8月11日(出入国在留管理庁)
  5. 特定技能運用要領・分野別の要領別冊(全17分野を確認。協議会加入の時期・証明書の要否・令和6年6月15日の取扱い変更/確認日2026年7月28日)(出入国在留管理庁)
  6. 特定技能運用要領・建設分野(受入計画の認定・登録法人・確認日2026年7月28日)(出入国在留管理庁)
  7. 官報 令和8年8月28日付 号外第192号 4頁=令和8年政令第268号「出入国管理及び難民認定法施行令及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法施行令の一部を改正する政令」(2026年8月28日公布・改正後の施行令第25条第1項第1号イ〜ト=在留資格変更・在留期間更新の許可の手数料を在留期間の区分別に窓口10,000円〜75,000円/電子申請10,000円〜65,000円/附則第1条=施行日 令和8年10月1日〔5頁〕/確認日2026年9月5日)(国立印刷局(官報))
  8. 令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について(施行日=令和8年10月1日・経過措置=令和8年9月30日までに行われた申請は改定前の額/確認日2026年9月4日)(出入国在留管理庁)
  9. 令和8年8月25日 定例閣議案件(「出入国管理及び難民認定法施行令及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法施行令の一部を改正する政令」および「出入国管理及び難民認定法及び…の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」)(首相官邸)
  10. 出入国管理及び難民認定法(e-Gov法令検索・第71条の4=19条の18第1項第1号/第2項第1号の届出義務違反は30万円以下の罰金・第77条の2=それ以外の届出義務違反は10万円以下の過料/確認日2026年8月20日)(e-Gov法令検索(デジタル庁))
  11. 受入れ機関の方(出入国在留管理庁)=「雇用までの流れ」Step 6・Step 9 に「受入れ後、所属機関や登録支援機関は四半期に一度入管に対し受入状況や支援実施状況の届出を行っていただく必要があるほか」の記載が2026年8月22日時点で残る(届出の期限を定めるのは入管法施行規則第19条の18第3項=年1回・毎年5月31日まで)/確認日2026年8月22日(出入国在留管理庁)