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外国人労働者のトラブル事例|雇用契約・生活文化・在留資格の3層と14日以内の届出

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-09-10最終確認: 2026-09-10運営者情報
目次

よくあるご質問

外国人労働者とのトラブルで多いのはどんなことですか?
厚生労働省の令和6年外国人雇用実態調査では、雇用に関する課題(複数回答)として事業所の43.9%が「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」、20.9%が「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」を挙げました。一方、本人に聞くと就労上のトラブルや困ったことが「あり」は10.9%、在留資格別では特定技能は9.0%です。内容は在留資格で大きく異なり、トラブルがあったと答えた人のうち特定技能では「紹介会社(送出し機関含む)の費用が高かった」が45.9%と突出します(全在留資格の計では18.6%)。
特定技能で採用した人と連絡が取れなくなったら、何をすればよいですか?
本人・緊急連絡先へ連絡を試みて経緯を記録したうえで、行方不明を事由とする「受入れ困難に係る届出書」(参考様式第3-4号)に経緯・状況の説明書を添え、届出事由が生じた日から14日以内に地方出入国在留管理局へ提出します。出入国在留管理庁のQ&Aは、14日以内に地方出入国在留管理局または同支局へ到達している必要があるとしています。雇用契約を終了した場合は、終了日から14日以内に契約終了の届出も必要です。
「辞めたい」「転職したい」と言われたら、引き止めなければいけませんか?
転職は制度が想定している行動です。出入国在留管理庁の運用要領は、転職により指定書に記載された特定技能所属機関を変更する場合または特定産業分野を変更する場合は在留資格変更許可を受けなければならず、申請中は変更予定の就労先での就労活動は認められないとしています。企業がまず決めるのは退職日と引き継ぎです。本人の自己都合による退職なら受入れ困難に係る届出は不要で、特定技能雇用契約の終了に係る届出のみを終了日から14日以内に提出します。
外国人を雇うと、日本人よりトラブルは多いのですか?
単純に比較できる政府統計は限られますが、本人調査では就労上のトラブルや困ったことが「あり」は10.9%、特定技能では9.0%にとどまり、内容は費用や条件の説明・手続きに関する型が中心です。一方、労働災害の発生率(死傷年千人率)は外国人2.77と全ての労働者の2.3より高く(特定技能は4.11とさらに高め)、安全衛生の説明を本人が理解できる方法で行うことが事業主向けの指針で求められています。「多いか」より「型が違う」と捉え、入社前の説明・期限つきの届出・義務的支援の運用を整えることが実務的な答えになります。
問題が続く外国人労働者を、解雇や人員整理の対象にできますか?
対象にすること自体は可能ですが、特定技能では受け入れの基準に直結します。基準の対象は特定技能所属機関にフルタイムで雇用されている日本人労働者・中長期在留者・特別永住者の従業員(パートタイム・アルバイトを含まない)で、外国人に限られません。出入国在留管理庁の運用要領は、特定技能雇用契約の締結の日前1年以内またはその締結の日以後に、同種の業務に従事していた労働者を非自発的に離職させていないことを求め、1名でも発生させている場合は基準に適合しないとしています。定年退職・自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇・正当な理由のある雇止めなどは除かれますが、該当するかはまず地方出入国在留管理局に相談するよう案内されています。解雇・雇止めの適法性そのものは労働関係法令の領域のため、弁護士・社会保険労務士などへの相談も併せて検討してください。

出典・参考(一次情報)

  1. 令和6年外国人雇用実態調査の概況(令和7年8月29日公表)(厚生労働省)
  2. 令和7年 労働災害発生状況について(参考資料・外国人労働者の労働災害発生状況=令和8年5月27日公表)(厚生労働省)
  3. 技能実習生の失踪者数の推移(令和8年7月公表・確認日2026年9月10日)(出入国在留管理庁)
  4. 特定技能制度の現状について(技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議 第8回・参考資料4・確認日2026年9月10日)(出入国在留管理庁)
  5. 令和6年の「在留資格取消件数」について(令和7年3月)(出入国在留管理庁)
  6. 特定技能所属機関からの随時届出に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A・令和7年6月)(出入国在留管理庁)
  7. 特定技能外国人受入れに関する運用要領(令和8年8月20日一部改正版・第7章第4節「受入れ困難時の届出」確認対象の書類を含む・確認日2026年8月21日)(出入国在留管理庁)
  8. 外国人の適正な雇用にご協力ください(不法就労防止リーフレット・発行日記載なし=2026-08-15取得版)(出入国在留管理庁)
  9. 健康保険法(第48条・第208条)|厚生労働省法令等データベースサービス(厚生労働省)
  10. 外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針(平成19年厚生労働省告示第276号・最終改正 令和8年5月29日)(厚生労働省)
  11. 1号特定技能外国人支援に関する運用要領(令和7年4月1日一部改正)(出入国在留管理庁)
  12. 改正法の概要(育成就労制度の創設等・不法就労助長罪の厳罰化)(出入国在留管理庁)
  13. 改正法の施行期日を定める政令(令和7年政令第340号・施行期日=令和9年4月1日)(出入国在留管理庁)
  14. 1号特定技能外国人支援・登録支援機関について(出入国在留管理庁)