飲食料品製造業で特定技能の外国人を採用するには|要件・試験・2号
目次
飲食料品製造業(食品工場)は、特定技能で受け入れ枠が16分野の中でも最大級に設定されている分野です。製造・加工の現場で外国人材が活躍しやすく、受け入れを進める企業が多い分野です。このページで、食品工場が特定技能の外国人を採用するために押さえるべき要件と、外食業との違いを整理します。
本記事は一般的な情報提供です。飲食料品製造業分野の要件・対象業務の範囲は変動するため、最新の内容は出入国在留管理庁および農林水産省の分野別の運用方針で必ず確認してください。
飲食料品製造業の特定技能はここが特徴
まず、飲食料品製造業ならではのポイントを押さえます。
- 特定技能1号・2号の両方がある — 長期就労を前提に2号まで設計されています。2号では製造・加工に加えて管理業務も対象になります。1号と2号の違いは特定技能1号と2号の違いで解説しています。
- 対象業務は「飲食料品の製造・加工・安全衛生」 — ただし酒類は除きます。
- 食品産業特定技能協議会への加入が必要 — 受け入れ企業は協議会の構成員になります。
- 受け入れ枠が大きい — 1号の受け入れ見込数(5年間の最大値)は16分野でも最大級に設定されており、受け入れの間口が広い分野です。
飲食料品製造業で必要な試験
飲食料品製造業で特定技能外国人を受け入れるには、本人が次の要件を満たしている必要があります。
- 技能試験 — 「飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験」。
- 日本語試験 — 「日本語能力試験N4以上」または「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」。
飲食料品製造業の技能実習2号を良好に修了した人は、これらの試験が免除されます。技能実習からの移行は、製造現場に慣れた人材を受け入れやすいルートです(特定技能・技能実習・育成就労の違い)。
対象となる業務
飲食料品製造業で従事できるのは、飲食料品(酒類を除く)の製造・加工、および安全衛生の確保に関わる業務です。食品工場での製造ラインや加工、品質・衛生管理の現場業務に幅広く従事できます。
外食業との違い(混同しやすいポイント)
飲食料品製造業と外食業は、どちらも「食品」に関わる分野で、同じ食品産業特定技能協議会への加入が必要なため混同しがちですが、対象業務が分かれています。
- 飲食料品製造業 — 食品工場などでの製造・加工(酒類を除く)。
- 外食業 — 店舗での飲食物の調理・接客・店舗管理。
自社の業態がどちらに当たるか(工場での製造か、店舗での提供か)で、受ける技能測定試験と対象業務が変わります。判断に迷う場合は、業務の中心がどちらかで考えるとわかりやすくなります。
受け入れ企業に求められる要件
飲食料品製造業で受け入れるには、企業側に次のような条件が求められます。
- 食品産業特定技能協議会への加入 — 受け入れ企業は協議会の構成員になること。
- 所管省庁の調査等への協力 — 農林水産省が行う調査や指導に協力すること。
企業側に共通して求められる受け入れ要件は特定技能で企業に求められる受け入れ要件、採用全体の流れは特定技能の採用の流れで解説しています。
採用ルート
飲食料品製造業で特定技能外国人を採用する主なルートは次のとおりです。
- 試験合格者を採用 — 国内・海外で飲食料品製造業の試験に合格した人材を採用します。
- 飲食料品製造業の技能実習からの移行 — 試験免除でスムーズに移行できます。
- 国内在住者の採用 — すでに日本にいる特定技能外国人を採用すると、渡航費などの初期費用を抑えやすくなります。
費用の目安
飲食料品製造業でも、費用の考え方は他分野と同じく「初期費用+月額の支援委託費」です。
- 初期費用 — 人材紹介手数料(人材紹介手数料の相場)、在留資格の申請費用、渡航費など。
- 月額 — 登録支援機関への支援委託費(1人あたり月2〜3万円程度)。
総額の内訳と採用ルート別のモデルは特定技能の採用費用・相場で整理しています。
登録支援機関の活用
自社で生活支援の体制を整えるのが難しい場合は、登録支援機関へ委託できます。選び方は登録支援機関の選び方、契約前の確認は契約前チェックリストを参考にしてください。採用後の定着の工夫は特定技能外国人の定着支援で解説しています。
まとめ
飲食料品製造業で特定技能の外国人を採用するには、①必要な試験(飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験・日本語N4以上)②対象業務は飲食料品(酒類を除く)の製造・加工と安全衛生③食品産業特定技能協議会への加入を押さえることが第一歩です。受け入れ枠が大きく間口の広い分野で、技能実習からの移行は試験免除、長期就労は特定技能2号への移行が道筋になります。外食業と混同しやすいので、自社が工場での製造か店舗での提供かを整理してから進めましょう。
制度の全体像は特定技能採用の完全ガイド、対象分野の一覧は特定技能の対象16分野一覧、よくある失敗は特定技能採用でよくある失敗と注意点をご覧ください。
「自社の食品工場で特定技能外国人を受け入れられるか」「外食業とどちらに当たるか」を相談したい場合は、条件に合う登録支援機関・人材紹介会社を無料でご紹介します(提携先のサービスをご紹介しています)。
よくある質問
- 飲食料品製造業で特定技能の外国人を採用するには何が必要ですか?
- 採用する外国人が、飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験に合格し、日本語能力試験N4以上(または国際交流基金日本語基礎テスト)の日本語力を持つことが基本です。飲食料品製造業の技能実習2号を良好に修了した人は試験が免除されます。企業側は、受け入れ要件を満たし、食品産業特定技能協議会の構成員になる必要があります。
- 飲食料品製造業の特定技能で任せられる仕事は何ですか?
- 飲食料品(酒類を除く)の製造・加工と、安全衛生の確保に関わる業務が対象です。食品工場での製造・加工の現場業務に幅広く従事できます。
- 飲食料品製造業と外食業の特定技能はどう違いますか?
- 飲食料品製造業は食品工場などでの製造・加工が対象で、外食業は店舗での調理・接客・店舗管理が対象です。どちらも食品産業特定技能協議会への加入が必要ですが、対象業務と必要な技能測定試験が分野ごとに分かれています。