特定技能の採用の流れ・手続き|申請から就労開始までの手順を解説
目次
特定技能の採用は、「人を見つけて雇う」だけでは終わりません。在留資格の申請や支援計画の策定といった制度特有の手順があり、これを知らないまま進めると、入国・就労開始の予定が大きくずれ込みます。結論を先に言うと、採用は6つのステップで進み、就労開始までの全体期間は国内在住者の採用でおおむね2〜4か月、海外から呼び寄せる場合で4〜8か月が一つの目安です。このページで、各ステップで企業が何をするのかを時系列に整理します。
この記事の要点
- 採用は6ステップで進む — 分野・要件の確認 → 人材の確保 → 雇用契約 → 支援計画の策定 → 在留資格の申請 → 入国・就労開始、という流れです。
- 国内採用と海外採用で期間が変わる — 在留資格手続きの標準処理期間は国内採用(変更申請)で1〜2か月、海外採用(認定申請)で1〜3か月。全体ではそれぞれ2〜4か月・4〜8か月が目安です。
- 書類作成・申請取次は行政書士などの専門家の領域 — 登録支援機関に委託できるのは支援の実施。在留資格の申請書類の作成・申請取次は行政書士などの専門家と連携します。
特定技能の制度・要件は入管法令で定められ、改正されることがあります。本記事は採用の流れの概要です。実際の手続きは、出入国在留管理庁の最新の情報で確認してください。分野の追加・受け入れ停止など直近の制度の動きは特定技能の最新動向で整理しています。
全体像から把握したい場合は特定技能採用の完全ガイドを、費用は採用費用・相場をあわせてご覧ください。
採用ルートは大きく2つ
手順に入る前に押さえたいのは、特定技能の人材をどこから採用するかです。ルートによって手続きと期間が変わります。
- 国内在住者を採用する — すでに日本にいる特定技能外国人や、試験に合格した留学生などを採用します。在留資格の「変更」手続きで済むことが多く、比較的早く就労開始できます。
- 海外から呼び寄せる — 海外にいる人材を採用します。在留資格認定証明書の交付申請と査証(ビザ)の手続きが必要で、送出機関の関与や渡航の準備も加わるため、期間・費用ともに大きくなりがちです。
いずれの場合も、人材は原則として特定技能の試験(技能試験+日本語試験)に合格しているか、技能実習2号を良好に修了していることが前提になります。この「どこから(国内/海外)」と「資格の取り方(試験合格/技能実習修了)」を掛け合わせると、実務上の採用パターンは次の4つに整理できます。
| 採用パターン | 在留資格の手続き | 試験の扱い |
|---|---|---|
| 国内在住 × 試験合格 | 在留資格変更許可申請 | 技能試験+日本語試験が必要 |
| 国内在住 × 技能実習2号を修了 | 在留資格変更許可申請 | 技能試験は関連する業務で免除・日本語試験も原則免除 |
| 海外から呼び寄せ × 試験合格 | 在留資格認定証明書交付申請+査証 | 技能試験+日本語試験が必要 |
| 海外から呼び寄せ × 技能実習2号を修了(帰国後) | 在留資格認定証明書交付申請+査証 | 技能試験は関連する業務で免除・日本語試験も原則免除 |
技能実習2号を良好に修了した場合、技能試験は「修了した技能実習の職種・作業と、従事する業務との関連性が認められる分野」で免除され、日本語試験(参照枠A2.2相当以上)は原則として職種を問わず免除されます(ただし介護分野の介護日本語評価試験、自動車運送業〔タクシー・バス〕・鉄道分野の「日本語教育の参照枠」によるB1相当以上の要件など、免除されない例外があります)。免除の正確な範囲は特定技能の試験、技能実習からの移行については育成就労・技能実習からの移行をご覧ください。
このページは手続き・期間の流れを扱います。どちらのルートを選ぶか(即戦力か長期戦力化か、定着の考え方)は特定技能は国内採用と海外採用どっち?定着・長期戦力化で選ぶ採用ルートで整理しています。
採用の流れ(6ステップ)
採用ルートを念頭に置きつつ、企業が踏むステップを時系列で見ていきます。まず全体像を、各ステップの目安期間とあわせて示します(期間はあくまで目安で、書類の準備状況・繁忙期・本国側の手続きで前後し、一部は並行して進みます)。
① 分野・受け入れ要件の確認
目安 〜1週間
② 人材の確保(募集・紹介・面接)
目安 2週間〜2か月
③ 雇用契約(特定技能雇用契約)の締結
目安 1〜2週間
④ 1号特定技能外国人支援計画の策定
目安 1〜2週間
⑤ 在留資格の申請(入管の審査)
目安 1〜3か月
⑥ 入国・就労開始と各種届出
海外採用は査証・渡航で+数週間
全体では、国内在住者の採用でおおむね2〜4か月、海外から呼び寄せる場合で4〜8か月が一つの目安です。以下、各ステップで企業が何をするのかを順に見ていきます。
ステップ1:自社の分野・受け入れ要件の確認
ステップ2:人材の確保
採用ルートを決め、人材を探します。国内在住者の採用、海外からの呼び寄せのほか、人材紹介会社を通じて条件に合う候補者を紹介してもらう方法もあります。紹介手数料の相場は人材紹介手数料の相場で、自社で採用するか紹介を使うかの判断は自社採用と委託の比較も参考にしてください。
ステップ3:雇用契約(特定技能雇用契約)の締結
採用が決まったら、特定技能雇用契約を結びます。報酬額が日本人と同等以上であること、フルタイムであることなど、制度上の基準を満たす内容にする必要があります。条件面の整理は、後続の在留資格審査にも影響します。雇用契約の基準と、雇用条件書(参考様式)に書く記載事項は特定技能の雇用契約・雇用条件書で詳しく解説しています。
ステップ4:1号特定技能外国人支援計画の策定
特定技能1号では、外国人材が安定して働き生活できるよう「1号特定技能外国人支援計画」を作成します。事前ガイダンスや生活オリエンテーションなど、実施すべき義務的支援10項目の内容を定めるものです。この支援は自社で行うこともできますが、要件を満たすのが難しい場合は登録支援機関に全部を委託できます。自社で行うか委託するかの判断は自社支援か委託かの比較、機関の役割は登録支援機関とは?をご覧ください。
ステップ5:在留資格の申請
人材の状況に応じて、次の申請を行います。
・国内にいる人 … 在留資格変更許可申請
・海外にいる人 … 在留資格認定証明書交付申請 → 交付後に在外公館で査証(ビザ)申請 → 入国
審査には一定の期間がかかるため、スケジュールには余裕を持たせます。なお、在留資格の申請書類の作成や申請取次は、行政書士(や弁護士)などの専門家の領域です。登録支援機関の業務には含まれないため、必要に応じて行政書士などの専門家と連携して進めます(当サイトは代行を行いません)。申請の種類と必要書類の全体像は特定技能の申請に必要な書類一覧で整理しています。ステップ6:入国・就労開始と入国後の手続き
在留資格が認められたら、入国・就労を開始します。就労開始後も、生活オリエンテーションの実施や、受け入れに関する各種届出(定期届出など)が必要です。支援を登録支援機関に委託している場合は、これらの実施を支援機関がサポートします。実は、この「届出」は提出先の異なる2つの制度に分かれます(次の項で整理します)。採用後の定着まで見据えるなら、特定技能外国人の定着支援もあわせてご確認ください。
申請前に確認:分野別協議会への加入
見落とされやすいのが、分野別協議会への加入です。建設を除く16分野の運用要領(別冊)が「在留諸申請の前に」加入することを求めており、時期を誤ると申請そのものが出せません。自社の分野がどの協議会か(全17分野の協議会名・所管省庁・加入の期限)は、分野別協議会の一覧で確認できます。
協議会のほか、市区町村への協力確認書も申請の前に終える手続きです。申請の前に完了させておくものの一覧と、建設分野の扱い(協議会の構成員となるのは分野所管省庁の登録を受けた法人=登録法人で、企業側に求められるのは受入計画の大臣認定と建設業者団体への加入)は、特定技能で企業に求められる受け入れ要件で整理しています。
対象分野や分野固有のルールは特定技能の対象分野や各業種別ガイドで確認できます。
入国前後に企業が整える生活基盤(入国準備チェックリスト)
在留資格が認められてから就労開始までの間に、企業(または委託先の登録支援機関)は、外国人が来日直後から生活できる基盤を整えます。住居の確保や生活に必要な契約に関する支援は、1号特定技能外国人支援計画の「義務的支援」に含まれるため、登録支援機関に委託していればその実施を任せられます(在留資格の申請書類の作成・申請取次とは異なり、これらは支援機関の業務範囲です)。
海外から呼び寄せる場合の入国直前の流れ
在留資格認定証明書が交付されたら、企業がその証明書を本人へ送り、本人が在外公館(日本大使館・領事館)で査証(ビザ)を申請します。査証申請から入国までにかかる期間は在外公館や時期によって幅があり、あわせて渡航の準備も進めます。注意したいのは、認定証明書は交付日から3か月以内に入国しないと効力を失う点です。この期間内に査証の取得・渡航を済ませるようスケジュールを組みます。
住居の確保
義務的支援として、賃貸借契約の連帯保証人になる・社宅を提供する・住居探しに同行するといった形で住居を確保します。確保する居室の広さには目安があり、運用要領上、1人当たり7.5㎡以上(約4.5畳に相当)が求められます(複数人で住む場合は、居室全体の面積を居住人数で割った値で判断します)。ただし、技能実習2号などから特定技能1号へ移行し、技能実習生として住んでいた社宅等に引き続き住む場合は、寝室が1人当たり4.5㎡以上あれば足りるとされています。
来日直後に必要な生活の手続き(チェックリスト)
来日後すぐに必要になる各種手続きも、義務的支援として企業・支援機関が書類の提供・窓口の案内・必要に応じた同行などで補助します。
- 銀行口座の開設 — 報酬の口座振込に必要です。
- 携帯電話の契約
- ライフライン(電気・ガス・水道)の開通
- 市区町村での住民登録などの公的手続き
入国直後の受け入れ
空港への出迎え・住居までの送迎、そして生活オリエンテーション(ゴミ出しや公共交通、医療機関、緊急時の連絡先などの案内)を行います。これらも義務的支援に含まれ、就労開始後の定着に直結します。
住居確保や生活契約を含む義務的支援10項目の全体像は義務的支援10項目、支援を委託する場合の考え方は登録支援機関とは?、入社後の定着まで見据えた支援は特定技能外国人の定着支援で解説しています。
入国後の届出は2系統:入管とハローワーク
就労開始後に必要な届出は、出入国在留管理庁への届出とハローワークへの届出の2つの制度に分かれています。混同しやすいので、ここで整理しておきます。
- 出入国在留管理庁への届出 — 特定技能所属機関として受け入れ状況などを届け出る定期届出(2025年4月から年1回)や、雇用契約・支援内容の変更時に生じる随時届出です。これは受入れ機関自身の義務で、登録支援機関に丸投げすることはできません。詳しくは特定技能の維持費・ランニングコストで解説しています。
- ハローワークへの「外国人雇用状況の届出」 — こちらは特定技能に限らず、外国人を雇用するすべての事業主に課された別制度の義務です(労働施策総合推進法に基づく届出)。外国人を雇い入れたとき・離職したときに、氏名・在留資格・在留期間などをハローワークへ届け出ます。雇用保険の被保険者になる場合は資格取得届・資格喪失届と一体で提出し、被保険者でない場合も所定の様式で別途届け出ます。怠ったり虚偽の届出をしたりすると、30万円以下の罰金の対象になります。
「外国人雇用状況の届出」は特定技能の制度そのものではなく、外国人を雇用する事業主全般に課された労働関係法令上の届出義務です。この届出データの集計は、厚生労働省が公表する「外国人雇用状況」の届出状況(外国人労働者数の統計)の基礎にもなっています。届出の様式・提出方法・期限は改正されることがあるため、提出前に厚生労働省・ハローワークの最新の案内で確認してください。
いずれの届出も企業(受入れ機関・事業主)自身の義務であり、登録支援機関の業務(支援計画の策定・各種支援の実施)や当サイトの代行対象には含まれません。実務の進め方に不安がある場合は、社会保険労務士など労働関係の専門家と連携して進めることもできます。
採用にかかる期間の目安
特定技能の採用期間は、「採用活動そのものの期間」と「在留資格手続き(入管の審査)の期間」を分けて考えると見通しが立ちます。後者は申請の種類ごとに標準処理期間が公表されているため、ここを軸にスケジュールを組みます。
在留資格手続き(入管審査)の標準処理期間
出入国在留管理庁は、申請の種類ごとに審査の標準処理期間を公表しています。
| 申請の種類 | 主なルート | 標準処理期間 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可申請 | 国内在住者を採用 | 1か月〜2か月 |
| 在留資格認定証明書交付申請 | 海外から呼び寄せ | 1〜3か月 |
この幅の「下限」でスケジュールを組まないのが実務のポイントです。出入国在留管理庁は申請種類ごとの実際の処理日数も毎月公表しており、直近の公表値(令和8年5月許可分・特定技能1号)では、在留資格変更が約65日・認定証明書交付が約69日——いずれも標準処理期間の上限寄りでした(処分までの日数。月により大きく変動し、この号の特定技能1号の値は外食業分野の申請を除いて算出されています。確認日2026年7月15日)。
標準処理期間は目安で、実際の審査日数はこれより長くなることがあります。1〜4月は申請が集中し、さらに時間がかかりやすいため、変更申請でも「2か月強+書類準備」を見込み、余裕を持って申請してください。
申請そのものをどこへ・どう出すか(提出先の官署、窓口とオンライン、会社の誰が出しに行けるか)は特定技能の申請に必要な書類一覧で整理しています。
入社してほしい月からの逆算
読者の実際の問いは「◯月に働き始めてほしい。いつ動き出せばいいか」です。上の処理期間を上限寄りで見込むと、逆算の目安は次のようになります(あくまで一般的な進行の目安で、書類準備・繁忙期・本国側の手続きにより前後します)。
- 国内在住者を採用する場合 — 就労開始希望月の3〜4か月前には人材探しを始め、2か月半〜3か月前までに雇用契約・支援計画をまとめて変更申請へ。例:10月開始なら6〜7月に着手。
- 海外から呼び寄せる場合 — 希望月の6〜8か月前に着手。認定申請の後に査証(ビザ)申請・渡航準備が続くためです。例:翌年4月開始なら今年の8〜10月に着手。
- 4月・1月開始を狙う場合 — 申請が1〜4月の繁忙期に重なりやすく、審査がさらに延びやすい時期です。上の目安からさらに1か月前倒ししておくと安全です。
採用全体の進行イメージ(ルート別)
在留資格手続きの前後に、人材の確保・雇用契約・支援計画の準備が入ります。採用活動の開始から就労開始までの全体は、一般的に次のような幅になります。
- 国内在住者を採用する場合 … おおむね2〜4か月程度。在留資格の変更で済むことが多く、海外採用より短く進みます。
- 海外から呼び寄せる場合 … おおむね4〜8か月程度。認定証明書の交付後に、在外公館での査証(ビザ)申請・渡航準備が加わるためです。
- 技能実習2号から移行する場合 … 技能試験・日本語試験が免除される扱いがあり、在留資格変更を中心に2〜4か月程度が目安です。移行できる時期(実習の修了時期)に合わせた調整が必要です。特定技能と技能実習・育成就労の制度の違いは技能実習・育成就労との違いで整理しています。
就労開始後の見通しもあわせて押さえておくと、採用計画が立てやすくなります。何年働けるか(在留期間の上限・更新)は特定技能の在留期間と更新、家族帯同の可否は特定技能の家族帯同をご覧ください。
上記の全体期間は、当サイトが一般的な進行を整理した目安であり、特定の期間での採用完了を保証するものではありません。書類の準備状況、本国側の手続き、試験の合格状況、住居の準備などにより前後します。
期間が延びやすい要因
- 書類の不備・追加資料の求め — 申請後に追加書類を求められると、その分審査が延びます。
- 繁忙期(1〜4月) — 申請が集中し、審査に時間がかかりやすい時期です。
- 海外側の手続き — 査証申請、送出機関の手続き、健康診断、渡航準備など、日本の審査以外の工程。
- 支援体制の準備不足 — 支援計画や登録支援機関の選定が固まっていないと、申請の準備段階で時間がかかります。
企業が先に準備しておくこと
期間を短くするうえで、企業側が早めに着手できるのは次の点です。
- 雇用条件の整理 — 報酬を日本人と同等以上にするなど、制度上の基準を満たす内容にする。
- 支援体制の決定 — 自社支援か登録支援機関への委託かを決め、委託先を選定する。
- 受け入れ機関側の書類準備 — 会社の登記事項証明書、労働保険・社会保険関係など、企業側で用意する書類。
登録支援機関に委託すると、支援計画の策定や、生活オリエンテーション・各種支援の実施など、企業だけでは負担の大きい工程を任せられます(在留資格申請の書類作成・申請取次が必要な場合は、行政書士などの専門家と連携して進めます)。委託の判断や選び方は登録支援機関とは?・登録支援機関の選び方もあわせてご確認ください。
費用もあわせて確認を
流れと並行して把握しておきたいのが費用です。費用は採用の各ステップで段階的に発生します。どのステップで何の費用がかかるかを時系列で押さえておくと、総額の見通しが立てやすくなります。
| 採用のステップ | そのステップで発生する費用 |
|---|---|
| ステップ1:分野・受け入れ要件の確認 | 直接の費用は発生しません(社内での確認作業)。 |
| ステップ2:人材の確保 | 人材紹介会社を使う場合の人材紹介手数料(採用時に一度)。海外から呼び寄せる場合は送出機関の費用も。 |
| ステップ3:雇用契約の締結 | 直接の費用は発生しません(社内での契約手続き。雇用条件書の整備を社労士に依頼する場合の報酬は別途)。 |
| ステップ4:支援計画の策定 | 支援を登録支援機関に委託する場合の月額の支援委託費(就労開始後に毎月発生)。 |
| ステップ5:在留資格の申請 | 申請関連費用(行政書士などの専門家に申請書類の作成・申請取次を依頼する場合の報酬)。海外採用では渡航費も。なお申請自体の手数料は小さく、認定証明書交付申請は無料、変更・更新は許可時に6,000円(オンライン5,500円)(出入国在留管理庁・2025年4月改定)=費用の本体は専門家報酬・紹介料・支援委託費の側です。 |
| ステップ6:入国・就労開始 | 住居の初期費用など(住居確保を支援する場合)。 |
各費目の具体的な金額の目安や、採用ルート別の総額モデルは特定技能の採用費用・相場で解説しています。採用後に毎年かかり続ける維持費は特定技能の維持費・ランニングコストを、人材紹介手数料の料金体系は特定技能の人材紹介手数料の相場、費用負担を軽減できる外国人雇用の助成金・補助金もあわせてご覧ください。
まとめ
特定技能の採用は、①分野・要件の確認 → ②人材の確保 → ③雇用契約 → ④支援計画の策定 → ⑤在留資格の申請 → ⑥入国・就労開始という6ステップで進みます。就労開始までの全体期間は、国内在住者の採用でおおむね2〜4か月、海外から呼び寄せる場合で4〜8か月が一つの目安です。在留資格の申請書類の作成・申請取次は行政書士などの専門家の領域であり、支援計画の策定・支援の実施は登録支援機関に委託できます。役割を切り分けて、早めに準備を始めることが、予定どおりの就労開始につながります。
制度の全体像は特定技能採用の完全ガイド、受け入れ企業の要件は受け入れ要件で確認できます。費用・要件・支援機関まわりの細かな疑問はよくある質問(FAQ)にまとめています。
「自社のケースだと、どのルートでどのくらいの期間・費用になるのか」を整理したい段階でも、お気軽にご相談ください。条件に合う登録支援機関・人材紹介会社を無料でご紹介します(提携先のサービスをご紹介しています)。
よくあるご質問
- 特定技能の採用にはどのくらいの期間がかかりますか?
- 在留資格手続きの標準処理期間は、国内在住者の採用(在留資格変更許可申請)で1か月〜2か月、海外からの呼び寄せ(在留資格認定証明書交付申請)で1か月〜3か月です。採用活動を含めた全体では、国内採用でおおむね2〜4か月、海外採用で4〜8か月程度が一つの目安です(標準処理期間は出入国在留管理庁の公表値、全体の目安は当サイトの整理)。
- 国内採用と海外採用で手続きはどう違いますか?
- 国内在住者は在留資格の「変更」手続きで済むことが多く、比較的早く就労を開始できます。海外から呼び寄せる場合は在留資格認定証明書の交付申請に加え、在外公館での査証(ビザ)申請・渡航準備が必要で、期間・費用ともに大きくなる傾向があります。
- 在留資格の申請書類は、企業や登録支援機関が作成・代行できますか?
- 在留資格の申請書類の作成や申請取次は、行政書士(や弁護士)など有資格者の領域です。登録支援機関の業務(支援計画の策定・各種支援の実施)には含まれません。書類作成・申請取次が必要な場合は、行政書士などの専門家と連携して進めます。当サイトも代行は行いません。
- 在留資格の審査は標準処理期間どおりに終わりますか?
- 長くなることを見込んでおくのが安全です。出入国在留管理庁が毎月公表している実際の処理日数では、直近の公表値(令和8年5月許可分・特定技能1号)で在留資格変更が約65日・認定証明書交付が約69日と、いずれも標準処理期間の上限寄りでした(月により大きく変動し、この号の特定技能1号の値は外食業分野の申請を除いて算出・確認日2026年7月15日)。標準処理期間の下限ではなく上限+書類準備期間でスケジュールを組み、1〜4月の繁忙期はさらに前倒しすることをおすすめします。
- 分野別協議会には加入が必要ですか?いつまでに加入しますか?
- 特定技能で外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)は、受け入れる分野の協議会の構成員となることが受入れ可能な17分野すべてで義務づけられています。建設を除く16分野では在留資格の申請の前に加入を済ませておくことが求められ、令和6年6月15日以降は初めて受け入れる場合でも「協議会の構成員であることの証明書」など加入を示す書類の提出が必要です(一部の分野で認められていた「受入れ後4か月以内」の加入はそれ以前の旧ルールです)。建設分野・工業製品製造業分野では、分野所管省庁の登録を受けた法人(登録法人)への加入が求められます。建設分野では協議会の構成員となるのは登録法人で、企業は登録法人の構成員である建設業者団体に加入することで参画します(いずれの団体にも加入していない場合は、企業自身が登録法人の構成員となります)。
- 特定技能外国人の住居には広さの基準がありますか?
- あります。1号特定技能外国人の住居確保支援では、確保する居室の広さの目安として1人当たり7.5㎡以上(約4.5畳に相当)が運用要領で求められています(複数人で住む場合は居室全体を居住人数で割った面積で判断)。ただし、技能実習2号などから特定技能1号へ移行し、技能実習生として住んでいた社宅等に引き続き住む場合は、寝室が1人当たり4.5㎡以上あれば足りるとされています。住居の確保や銀行口座・携帯電話・ライフラインなど生活に必要な契約の支援は義務的支援に含まれ、登録支援機関に委託していればその実施を任せられます。
- 特定技能の外国人を雇用したら、ハローワークへの届出も必要ですか?
- 必要です。出入国在留管理庁への届出(受入れ機関としての定期届出・随時届出)とは別に、ハローワークへの「外国人雇用状況の届出」があります。これは特定技能に限らず外国人を雇用するすべての事業主に課された労働施策総合推進法に基づく義務で、雇い入れ時・離職時に氏名・在留資格・在留期間などを届け出ます。雇用保険の被保険者は資格取得届・資格喪失届と一体で、それ以外は所定の様式で提出し、怠ったり虚偽の届出をしたりすると30万円以下の罰金の対象になります。