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特定技能 介護の人数枠|外国人は何人まで?事業所と分野全体の上限

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-08-09最終確認: 2026-08-09運営者情報
目次

よくあるご質問

介護で特定技能外国人は何人まで受け入れられますか?
事業所単位で、1号特定技能外国人の総数が、その事業所の日本人等の常勤介護職員の総数を超えない範囲です。分母に数えるのは「介護等を主たる業務として行う常勤職員」に限られ、技能実習生・EPA介護福祉士候補者・留学生や、事務職員・就労支援を行う職員・看護業務を行う看護師および准看護師は含まれません(病院・診療所では看護補助者とその指導看護師が逆に含まれます)。職員が20人いても分母は9人、という事業所もあり得ます。なお、この事業所ごとの上限とは別に、介護分野全体の受入れ見込数126,900人という上限も設けられています。
すでに特定技能外国人がいる場合、あと何人採れますか?
上限は受け入れている1号特定技能外国人の総数にかかるため、残りの枠は分母からすでに受け入れている人数を引いた数です。日本人等の常勤介護職員が9人で、すでに4人受け入れているなら、追加で受け入れられるのは5人までです。
パート職員は人数枠の分母に数えられますか?
告示と運用要領別冊が定めているのは「日本人等の常勤の介護職員の総数」という範囲までで、何時間以上を「常勤」とするか、短時間職員を常勤換算で積み上げてよいか、端数をどう扱うかを定めた記載は見当たりません。判定が在留諸申請に関わる場合は、地方出入国在留管理局や行政書士などの専門家に確認して進めてください。
育成就労にも介護の人数枠はありますか?
あります。令和8年1月23日閣議決定の分野別運用方針は、育成就労実施者に課す条件として「事業所で受け入れることができる育成就労外国人は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員の総数を上限とし、ケアの質の担保や適切な指導体制を確保できる人数にすること」と定めています。分母の考え方は特定技能と同じで、育成就労側にはケアの質・指導体制の確保という上乗せがあります。なお、育成就労外国人が特定技能の人数枠の分母に入るかを定めた記載は見当たりません。
複数の事業所がある法人では、人数枠はどう数えますか?
人数枠は法人単位ではなく事業所単位で数えます。事業所ごとに日本人等の常勤介護職員の総数を数え、それがその事業所で受け入れられる1号特定技能外国人の上限になります。たとえばA事業所10人・B事業所4人の法人なら、Aは最大10人・Bは最大4人で、法人合計14人をまとめてどちらかの事業所で受け入れることはできません。
常勤の介護職員が1人しかいない小規模な事業所でも、特定技能外国人を受け入れられますか?
日本人等の常勤介護職員が1人なら、受け入れられる1号特定技能外国人も1人までで、0人の場合は受け入れの枠自体が生じないことになります。これは条文が「総数を超えないこと」と定めていることからの帰結で、0人・1人のケースを名指しで説明した公的文書は確認できていません。受け入れた1号特定技能外国人や育成就労外国人は「日本人等」の列挙に含まれないため、その人たちで分母を増やす組み立ては成り立ちません。判定が在留諸申請に関わる場合は、地方出入国在留管理局や行政書士などの専門家に確認して進めてください。
介護分野の枠はどこまで埋まっていますか?
介護分野の特定技能1号在留者数は74,745人で、受入れ見込数126,900人に対する充足率は58.9%です(2026年3月末時点・速報値)。この充足率は出入国在留管理庁の公表値です。同資料に掲載された年間増加数は26,332人で、数値が公表されている16分野のなかで最も大きい増加数です(令和8年1月に受入れ対象分野へ追加されたリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野は、在留者数・年間増加数とも未公表です)。
介護の枠は135,000人ではないのですか?
135,000人は令和6年3月に設定された旧値で、現行の1号特定技能外国人の受入れ見込数は126,900人です(令和8年1月23日閣議決定)。さらに、育成就労を含む介護分野全体の受入れ見込数は160,700人と定められています。3つとも実在する数字ですが、指している対象が違います。なお出入国在留管理庁の介護分野のページには、2026年8月9日の閲覧時点で135,000人と掲載されたままです。
介護分野の特定技能は受け入れ停止になりましたか?
2026年8月9日時点で、介護分野が受け入れ停止になったという出入国在留管理庁の公表はありません(同庁の介護分野のページと特定技能制度のお知らせ欄で確認した範囲)。停止されているのは外食業分野で、2026年4月13日以降に受理された在留資格認定証明書交付申請が不交付とされています。介護分野の停止は、1号特定技能外国人の受入れ見込数126,900人を超えることが見込まれる場合などに、厚生労働大臣が法務大臣に措置を求める仕組みです(令和8年1月23日閣議決定の分野別運用方針)。
上限に達したら、介護では何が止まりますか?
外食業で取られた措置を当てはめると、止まるのは海外からの新規呼び寄せ(在留資格認定証明書の交付)、他の在留資格から特定技能1号への変更、そして特定活動(特定技能1号移行準備)への変更です。すでに働いている人の在留期間の更新と、同じ分野内での転職に伴う変更は対象外とされました。認定証明書の交付申請と特定技能1号への変更申請は受理日(措置日の前か後か)で扱いが分かれますが、特定活動への変更は受理日で区切られず不許可とされています。また措置日より前に受理された認定証明書交付申請についても、在留資格変更許可申請が優先的に処理されるため「交付までに相当な遅延が生じることが見込まれる」とされています。介護分野で措置が取られた場合の対象範囲は、その時点で公表される対応方針で確認してください。
特定技能の外国人は介護の人員配置基準に算入できますか?
算入できます。平成31年3月29日付の厚生労働省通知で、介護分野の1号特定技能外国人は配置基準上「就労と同時に職員等とみなす取扱いとしても差し支えない」とされています。ただし一定期間、ほかの日本人職員とチームでケアに当たるなど、受入施設への順応をサポートしケアの安全性を確保する体制をとることが求められます。この「一定期間」の長さを示した明文はありません。
技能実習生の「6か月」ルールは変わりましたか?
令和6年度介護報酬改定で緩和されました。従来は就労・実習の開始から6か月を経過するまで(日本語能力試験N1・N2の合格者を除き)算入できませんでしたが、適切な研修体制・安全管理体制が整備された受入れ施設で、事業者が日本語能力・研修の実施状況・管理者や研修責任者等の意見を勘案して算入すると意思決定した場合は、就労開始直後から算入して差し支えないとされています。対象はEPA介護福祉士候補者と技能実習生で、特定技能1号の取扱いは変更されていません。
どんな施設・事業所なら介護の特定技能を受け入れられますか?
介護福祉士国家試験の受験資格の認定で実務経験として認められる介護等の業務に、その人を従事させられる事業所が対象です。老人福祉法・介護保険法上の介護施設・事業所の多くが該当しますが、対象施設は厚生労働省が具体的に定めているため、自社の事業区分が当たるかは厚生労働省の案内で確認してください。
介護の特定技能は派遣で受け入れられますか?
できません。介護は直接雇用のみで、派遣が認められるのは農業・漁業の2分野です。雇用契約に労働者派遣の対象としない旨を定めることが上陸許可の基準とされ、派遣で受け入れると以後5年間は特定技能外国人の受け入れができなくなります。あわせてフルタイム・報酬は日本人と同等以上が必要です。

出典・参考(一次情報)

  1. 厚生労働省告示第66号(介護分野の基準・平成31年3月15日告示/令和7年4月21日改正)(出入国在留管理庁)
  2. 介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(令和8年1月23日閣議決定・別紙1)第一2(3)(4)・第一3・第二2(3)②・第三4(3)ア②(出入国在留管理庁)
  3. 特定技能外国人受入れに関する運用要領・別冊(介護分野/令和7年4月21日一部改正)p.13–14=事業所ごとの人数枠に係る要件/p.15=労働者派遣の禁止と、違反した場合の5年間の受入れ不可(出入国在留管理庁)
  4. 運用要領別冊(介護分野/令和7年4月21日改正)=厚生労働省が公開する同一文書(厚生労働省)
  5. 分野参考様式第1-2号(事業所の概要書)=受入数②と日本人等の常勤介護職員数③の記載欄・注意1「実際に業務に従事する事業所について記載すること」/日本人等の常勤の介護職員の数の記載欄(厚生労働省)
  6. 介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(令和6年3月設定・旧方針/「最大で13万5,000人」・人手不足22万7,000人程度)(出入国在留管理庁)
  7. 分野別運用方針の主要な記載事項(令和8年1月23日閣議決定・受入れ見込数)(出入国在留管理庁)
  8. 特定技能(介護分野)=受入れ見込数を135,000人と記載したままの分野別ページ(「2025年4月21日現在」)(出入国在留管理庁)
  9. 特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年3月末時点・速報値)(出入国在留管理庁)
  10. 特定技能「外食業分野」における受入れ見込数の上限超過への対応(関連規定・政府基本方針の記載)(出入国在留管理庁)
  11. 特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について(令和8年3月27日)(出入国在留管理庁)
  12. 特定技能「外食業分野」における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について(令和8年4月13日)(出入国在留管理庁)
  13. 法務大臣閣議後記者会見の概要(令和8年4月17日)=外食業の停止措置で公表から実施までが短期間だった理由(駆け込み申請による受入れ見込数の上限超過の防止)(法務省)
  14. 外国人介護人材に係る人員配置基準上の取扱いについて(第223回社会保障審議会介護給付費分科会 資料4・令和5年9月8日)=改定前の従来ルールと平成31年3月29日通知の原文(厚生労働省)
  15. 令和6年度介護報酬改定における改定事項について 3.(2)⑧ 外国人介護人材に係る人員配置基準上の取扱いの見直し(厚生労働省)
  16. 令和6年度介護報酬改定について(改定資料の恒久ページ)(厚生労働省)
  17. 技能実習「介護」における固有要件について(夜勤業務等の取扱い)(厚生労働省)
  18. 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第2条第八号=常勤換算方法の定義(e-Gov法令検索)
  19. 介護分野の1号特定技能外国人を受け入れる対象施設について(※1〜※3の条件つき区分を含む)(厚生労働省)
  20. 特定技能外国人受入れに関する運用要領(令和8年4月)=フルタイムの定義・同等報酬(出入国在留管理庁)
  21. 特定技能制度に関するQ&A Q32(複数企業での就労は不可)・Q33(受入れ機関ごとの上限は原則なし/介護・建設の例外)(出入国在留管理庁)