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トモハタ〜ともに働く〜

インドネシア人の国民性は?性格の傾向と職場で配慮すること

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-08-09最終確認: 2026-08-09運営者情報
目次

よくあるご質問

インドネシア人の国民性には、どんな傾向があると言われますか?
「温厚で日本人に友好的」「信仰が生活に組み込まれている」「家族や仲間とのつながりを大切にする」といった記述がよく挙がります。ただし性格そのものを測った公的統計は、外務省・厚生労働省・出入国在留管理庁・観光庁の公表資料を確認した範囲では見つかりませんでした。公的資料で確認できるのは、厚生労働省の受入れ・定着マニュアルが文化の欄に「日本人に対し友好的」「多様性を尊重している」と記載していること(同マニュアルは出典をJETRO・外務省としています)、外務省の基礎データで民族が約1,300、宗教はイスラム教が87%であること(2023年、宗教省統計)までです。個人差が大きく、目の前の一人に当てはまるとは限りません。
インドネシア人は全員イスラム教徒ですか?
全員ではありません。外務省の基礎データによると、宗教の内訳はイスラム教87%、キリスト教10.4%(プロテスタント7.4%・カトリック3%)、ヒンズー教1.7%、仏教0.7%です(2023年、宗教省統計)。イスラム教以外はおよそ13%で、8人に1人にあたります。配慮の中身は宗教によって変わります(厚生労働省の受入れ・定着マニュアルは、ネパールを例にヒンドゥー教徒が牛肉を避けることを挙げています=インドネシアの非ムスリムについて書かれた記述ではありません)。国籍から一律に決めず、本人が申し出た内容に合わせて決めるのが確実です。
面接で宗教や食事のことを聞いてもいいですか?
選考の場でたずねることはおすすめできません。厚生労働省は、宗教を「本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)」として採用基準にしないことが必要としたうえで、適性・能力に関係のない事項は「応募用紙に記載させたり面接時にたずねたりすれば、その内容は結果としてどうしても採否決定に影響を与えることとなり、就職差別につながるおそれがあります」としています。厚生労働省が示しているのは採用選考の場面の考え方なので、実務では、会社が用意できる配慮(礼拝の場所・食事の扱い・休暇の申請方法)を先に開示し、本人が必要なら申し出られる状態にしておき、具体的な擦り合わせは内定後の受け入れ準備の段階で行う形が、リスクを小さくできます。
職場に礼拝スペースを用意する義務はありますか?
礼拝スペースそのものは、特定技能の制度上の義務ではありません。出入国在留管理庁の「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」で「宗教」という語が出てくるのは、生活オリエンテーションで情報提供する事項のうち「医療機関の利用方法等」の1か所だけで、礼拝スペースや食事は義務的支援の項目に入っていません。会社が決めてよい部分です。厚生労働省の「地域外国人材受入れ・定着モデル事業」でまとめられた事業者向けマニュアル(法令ではなく実務のノウハウです)は「広いスペースを用意する必要はありませんが、可能であれば礼拝スペースを設けることをお勧めします」としたうえで、「畳一畳ほどのスペース、あるいは椅子一つ分ほどの仕切られた部屋があれば良いでしょう」としています。用意しない場合も、その旨を募集の段階で伝えておけば、入社後の食い違いは避けられます。⚠️ ただし礼拝スペースの提供を1号特定技能外国人支援計画に記載した場合は、任意的支援であっても支援義務が生じます。職場で決める項目のうち何が会社の判断で決められ、何が省令の基準や労働条件にあたるかは、本文の一覧表に区分を付けて示しています。
インドネシア人を採用するときのタブーは何ですか?
厚生労働省の「地域外国人材受入れ・定着モデル事業」でまとめられた事業者向けマニュアル(法令ではなく実務のノウハウです)は、イスラム教についての参考資料で、歓迎会や飲食を伴う会社の行事で豚肉やお酒を無理やり勧めないこと、頭は神聖なものとされるため触らないこと(人前で頭を叩くのはあってはならない行為とされています)を挙げています。観光庁が飲食・宿泊事業者向けにまとめたガイド(訪日旅行者の受け入れを想定した資料で、雇用主に課された基準ではありません)は、食事に右手を使うこととされ日常生活でも右手を優先する人が多いこと、家族以外に素肌を見せることを嫌がる人が多く大浴場は避ける傾向があることを挙げています。⚠️ いずれも全員に当てはまるものではありません。同ガイドは「教えの解釈や実践方法は個人で異なる」ともしています。

出典・参考(一次情報)

  1. インドネシア共和国 基礎データ(民族・宗教)(外務省)
  2. 事業者向け受入れ・定着マニュアル ~外国人と一緒にはたらくために~(令和5年3月)(厚生労働省(地域外国人材受入れ・定着モデル事業/受託者パーソルキャリア株式会社))
  3. 特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令 第1条(特定技能雇用契約の内容の基準)(e-Gov法令検索)
  4. 特定技能外国人受入れに関する運用要領(令和8年4月1日一部改正/第4章 特定技能雇用契約の基準・一時帰国のための有給休暇取得に関するもの)(出入国在留管理庁)
  5. 1号特定技能外国人支援に関する運用要領——1号特定技能外国人支援計画の基準について(令和7年4月1日一部改正)(出入国在留管理庁)
  6. 労働基準法 第3条(均等待遇)(e-Gov法令検索)
  7. 公正な採用選考の基本(採用選考時の基本的な考え方)(厚生労働省)
  8. ベジタリアン・ヴィーガン/ムスリム 旅行者おもてなしガイド(令和6年4月)(観光庁)
  9. 断食月(ラマダン)における注意喚起(令和8年2月18日/2026年のラマダン・レバランの期間と帰省の状況)(在インドネシア日本国大使館)
  10. 労働契約法 第5条(労働者の安全への配慮)(e-Gov法令検索)
  11. 特定技能在留外国人数のポイント(令和7年12月末/国籍・地域別の内訳)(出入国在留管理庁)