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トモハタ〜ともに働く〜

農業の人手不足はなぜ起きるか|現状の数字と3つの打ち手

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-08-10最終確認: 2026-08-10運営者情報
目次

よくあるご質問

農業の人手不足はどのくらい深刻ですか?
農林水産省の令和8年農業構造動態調査(令和8年2月1日現在)では、個人経営体の基幹的農業従事者は98万6,600人で、前年に比べ4万9,600人(4.8%)減少しました。平均年齢は67.7歳、65歳以上が構成比で7割を占めます。また令和8年1月23日閣議決定の農業分野の分野別運用方針は、令和10年度の農業分野の就業者数を97万9,000人と見込み、同年度には38万9,000人程度の人材が不足すると推計しています。
農業の人手不足はなぜ起きているのですか?
減っているのは主に自営の担い手です。令和8年農業構造動態調査では、農業経営体数が前年比4.4%減・基幹的農業従事者が4.8%減の一方で、法人経営体は2.4%増、常雇い(農業に年間7か月以上の契約で雇った人)は1.6%増と、雇われて働く人はむしろ増えています。あわせて分野別運用方針は令和6年度の有効求人倍率を農業分野2.03倍(農耕作業員1.72倍・畜養作業員3.83倍、全平均1.25倍)としており、作目によって募集の難しさが大きく違います。
人手不足の対策として外国人の受け入れは現実的ですか?
厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況(令和7年10月末時点)では、農業で外国人を雇用している事業所は14,440所・外国人労働者数は64,826人でした(前年同月末は13,471所・58,139人)。特定技能1号に限ると、農業分野の在留者数は39,950人です(令和8年3月末時点・速報値)。すでに一定の規模で使われている選択肢といえます。受け入れの要件・試験・協議会・派遣の条件は「特定技能「農業」とは」にまとめています。
繁忙期だけ人手が欲しい場合はどうすればよいですか?
特定技能・育成就労の制度で労働者派遣の形態が認められているのは、農業分野と漁業分野だけです(出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」)。分野別運用方針も、冬場は農作業ができないなど季節による作業の繁閑があること、同じ地域でも作目によって農作業のピーク時が異なることを、派遣形態が必要な理由として挙げています。ただし派遣元になれる事業者や派遣先の要件は別に定められているため、条件は「特定技能「農業」とは」で確認してください。

出典・参考(一次情報)

  1. 令和8年農業構造動態調査結果(令和8年2月1日現在・令和8年6月30日公表)=表1 農業経営体数/表5 農業労働力(注「常雇いとは、農業に年間7か月以上の契約で雇った人をいう」・注「役員・構成員の値は、農業に150日以上従事した人数(経営主を含む。)である」)/表6 年齢階層別基幹的農業従事者数(個人経営体)の構成比・平均年齢/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  2. 2025年農林業センサス結果の概要(確定値・令和7年2月1日現在・令和8年3月31日公表)=表9 農業労働力(基幹的農業従事者 令和2年1,363千人→令和7年1,036千人・△24.0%/役員・構成員 81→98千人・+21.0%/常雇い 157→242千人・+54.4%)/表7 データを活用した農業を行っている農業経営体数334千経営体・39.9%(団体経営体25千・62.7%)/注「常雇いとは、農業に年間7か月以上の契約で雇った人をいう」/⚠️概数値(令和7年11月28日公表)とは値が異なるため、確定値を使う/確認日2026年8月10日(農林水産省(e-Stat掲載))
  3. 全国各地で農業経営継承の危機が深刻化―7割の経営体が後継者なし―(2020年農林業センサスの分析)=「7割を超える経営体が『農業経営を引き継ぐ後継者を確保していない』と回答しており、『後継者を確保している』経営体は全経営体の4分の1に過ぎません」/経営主が70歳以上の経営体でも「後継者を確保している」は3割未満/団体経営体に限れば4割強/部門別=「『後継者を確保していない』経営体の割合は、果樹、水稲、露地野菜などで70%前後」・養豚や酪農などの畜産経営はそれより10ポイント程度低いが半数以上/確認日2026年8月10日(農林水産政策研究所)
  4. 農業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙13・令和8年1月23日閣議決定)=第一2(2)生産性向上・国内人材確保の取組と成果/第一2(3)有効求人倍率と令和10年度の需給推計/第一2(4)受入れ見込数/第二2(2)労働者派遣形態により受け入れる必要性/第二2(3)雇用形態ごとの上乗せ要件(雇用経験・これに準ずる経験・派遣先責任者)/確認日2026年8月10日(出入国在留管理庁)
  5. 農業分野の労働環境改善をめぐる現状と課題=農業就業者と雇用者の推移(原データ=総務省「労働力調査」)/新規雇用就農者の出身(49歳以下の約9割が非農家出身・原データ=農林水産省「新規就農者調査」)/農林漁業の有効求人倍率と参考値〔令和5年 建設4.82倍・自動車運転の職業2.62倍〕(原データ=厚生労働省「一般職業紹介状況」・注「有効求人倍率(有効求人数/有効求職者数)は、パートタイム含む常用の値」)/労働基準法の労働時間の規定が農業で適用除外となっている理由「業務が天候、気象等の自然的条件の影響を著しく受ける産業であること」/常雇いの労働状況(労働時間・休憩・休日・割増賃金の支払い状況・原データ=「農業労働環境の改善に関する意識・意向調査結果(令和6年)」)/雇用就農前に重視した労働環境(原データ=令和4年度「雇用就農資金」の採択者に対するアンケート結果)/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  6. 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)令和8年3月分及び令和7年度分について=参考統計表6(常用・パート含む)「農林漁業従事者」の有効求人倍率1.11倍(パート除く常用は参考統計表7-2で1.08倍)/⚠️同公表の本文PDFと参考統計表PDFを実査した範囲では、職業別×都道府県別のクロス集計表は見当たらない(都道府県別の表は職業を問わない全体倍率)=e-Statの長期時系列表までは未確認/確認日2026年8月10日(厚生労働省)
  7. 農業技術の基本指針(令和6年7月)(IV)畜産 1.酪農(3)生産コストの低減及び省力化の推進=「コントラクターや公共牧場等の活用による作業の外部化を促進すること等による多様な経営形態に応じた生産コストの低減や省力化を推進する。また、酪農ヘルパー組織を育成し、休日を確保できる体制を整備する。」/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  8. 農業技術の基本指針(令和6年7月)(IV)畜産 2.肉用牛生産(2)生産コストの低減及び省力化の推進=「肉用牛ヘルパーやコントラクター等の活用による作業の外部化を促進するとともに、牛の個体識別番号と生産関連情報とを関係者に共有すること等により、飼養管理の省力化や合理化の推進を図る」/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  9. 農業の働きやすい環境づくりについて=雇用就農緊急対策のうち雇用体制強化事業(働きやすい環境づくりコース・令和7年度補正予算)「支援額 1協議会あたり2,000万円上限【定額】 働きやすい環境づくりに取り組む農業経営体数×100万円で算出」/公募時期 令和8年3月30日〜令和8年7月31日/事業実施主体(応募・問合せ先)=公益社団法人日本農業法人協会/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  10. 令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況「調査の概要」=調査の範囲(2)産業「日本標準産業分類(平成25年10月改定)に基づく16大産業」=列挙された16産業に「農業,林業」は含まれない/確認日2026年8月10日(厚生労働省)
  11. 農業雇用労働力の実態とその動向―総務省「就業構造基本調査」組替集計から― 第45表「農業離職者数及び転職者割合の推移(男女別,正規非正規別)」(p.53)=平成29年の5年以内の農業離職者=男性正規32,600人・女性正規11,200人・男性非正規34,700人・女性非正規56,900人/本文「前職の産業が農業であった者を農業離職者と考え」「農家の家族従業者も農業離職者に含まれる」「農業離職者は、すべて5年以内に離職した」/確認日2026年8月10日(農林水産政策研究所)
  12. 運用要領別冊「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-農業分野の基準について」【労働時間、休憩及び休日への配慮】=労働時間・休憩・休日に関する労働基準法の規定は適用除外/「適用除外となるのは、労働時間、休憩及び休日に関する規定だけであり、深夜勤務における深夜割増賃金やその他の規定については適用除外にならない」/過重な長時間労働とならないよう適切に労働時間を管理し、適切に休憩及び休日を設定しなければならない/確認日2026年8月10日(農林水産省・法務省)
  13. 農の雇用事業における支援終了1年後の定着率(令和6年度定着率・令和8年1月23日掲載)=全国69.9%/都道府県別47件(最高=愛媛県84.0%・最低=沖縄県55.6%・埼玉県83.1%・栃木県82.1%・北海道64.5%)/注「令和6年度定着率は、令和3年度農の雇用事業及び令和2年度補正就職氷河期世代雇用就農者実践研修支援事業並びに令和3年度補正雇用就農者実践研修支援事業における令和3年度新規採択者(令和5年度交付終了者)のうち令和6年度末までに就農継続している者(研修中又は研修中断中の者を含む)の割合」/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  14. 農業労働力の確保に関する行政評価・監視-新規就農の促進対策を中心として- 結果報告書(平成31年3月)p.8-9=「新規就農者を含む全ての農業者を対象とした、農業に定着せず離農した者の状況に関する全国的な統計調査は存在しない」/図表1-⑨ 農の雇用事業(雇用就農者育成タイプ)の平成24年度新規研修者3,501人の平成27年12月時点の状況=離農者又は進路が未定等1,382人(39.5%)・研修先に在籍1,516人(43.3%)・独立就農等603人(17.2%)/離農理由=自己都合835人(60.4%)・家庭の事情227人(16.4%)・病気やけが205人(14.8%)・経営体の就業環境56人(4.1%)・職場の人間関係37人(2.7%)/確認日2026年8月10日(総務省行政評価局)
  15. 「雇用就農資金」令和8年度第2回目の募集を実施します(令和8年6月18日)=対象「50歳未満の就農希望者を新たに雇用する農業法人等」/雇用就農者育成・独立支援タイプ「年間最大60万円、最長4年間」(1経営体当たりの新規採択人数は毎年度5人まで、かつ、3人目以降は年間最大20万円)/新法人設立支援タイプ「年間最大120万円、最長4年間(ただし3年目以降は年間最大60万円)」/次世代経営者育成タイプ「月最大10万円、最短3ヶ月~最長2年間」/障がい者・生活困窮者・刑務所出所者等の場合は年間最大15万円を加算/事業実施主体=一般社団法人全国農業会議所(全国新規就農相談センター)/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  16. 雇用就農資金(事業実施主体=全国新規就農相談センターの募集スケジュール。令和8年度=第1回3月4日〜4月7日/第2回6月18日〜7月22日/第3回10月22日〜11月25日・支援期間 令和9年2月1日〜〔雇用就農者育成・独立支援/新法人設立支援の2タイプの日程〕。「募集期間は応募状況により変更する場合があります」)/確認日2026年8月10日(一般社団法人全国農業会議所(全国新規就農相談センター))
  17. 農業人材力強化総合支援事業(雇用就農者の育成・確保)=「農の雇用事業の募集は、令和3年度で終了しました」/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  18. スマート農業技術活用促進法について=「令和6年6月14日に農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律(スマート農業技術活用促進法)が成立し、6月21日に公布され、10月1日に施行されました」/生産方式革新実施計画・開発供給実施計画の2つの認定制度/「認定を受けた農業者や事業者は金融等の支援措置を受けることができます」/「各種事業で審査にあたってのポイント加算をはじめとする優先採択等の優遇措置を設けることを検討しております」(令和7年度補正予算及び令和8年度当初予算)/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  19. 農地中間管理機構(農地バンク)=「農地中間管理機構とは、都道府県、市町村、農業団体等が出資して組織されている法人であり、都道府県知事が県に一つに限って指定することで『農地中間管理機構』となります」「所有者不明農地、遊休農地も含め所有者等から借受け、担い手等へ貸付を行い、農地の集積・集約化を進めていきます」/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  20. スマート農業・農業支援サービス事業導入総合サポート事業(予算資料)=「政策目標:スマート農業技術の活用割合を50%以上に向上[令和12年まで]」=目標値であって実績の導入率ではない/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  21. 農業支援サービス関係情報=定義「農業現場における作業代行やスマート農業技術の有効活用による生産性向上支援等、農業者に対してサービスを提供することで対価を得る業種のことをいい、データ分析やドローン散布等の作業受託、農業機械のシェアリング、農業現場への人材供給等、農業者を支援するサービス」/地方農政局等の管内別の取組事例・標準ガイドライン(2026年3月発行)を掲載/⚠️事業者数の全国統計は同ページに記載なし/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  22. (概要版)農業支援サービス情報表示ガイドラインに基づく整理表(事業者提供情報一覧)【令和8年7月3日時点】=事業者No.1〜80・サービスNo.1〜141の事業者名とサービス名と、サービス分類(専門作業受注/機械設備供給/データ分析/人材供給)・サービス内容・サービス対象品目・サービス対象地域の一覧/全体版(Excel)には料金体系や利用にあたって必要な手続等も掲載/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  23. 特定技能外国人受入れに関する運用要領(第4章第2節)=特定技能雇用契約の基準「外国人の所定労働時間が、特定技能所属機関に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同等であること」/留意事項「『通常の労働者』とは、いわゆる『フルタイム』で雇用される一般の労働者をいい、アルバイトやパートタイム労働者は含まれません」「本制度における『フルタイム』とは、原則、労働日数が週5日以上かつ年間217日以上であって、かつ、週労働時間が30時間以上であることをいいます」/確認日2026年8月10日(出入国在留管理庁)
  24. 「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和7年10月末時点・令和8年1月30日公表)別表4「産業別外国人雇用事業所数及び外国人労働者数」/確認日2026年8月10日(厚生労働省)
  25. 「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和6年10月末時点・令和7年1月31日公表)別表4=前年同月末の比較用/確認日2026年8月10日(厚生労働省)
  26. 特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年3月末時点・速報値)=農業分野の在留者数39,950人・年間増加数9,438人(注「年間増加数は、令和7年3月末在留者数と令和8年3月末在留者数の差(速報値)」)/確認日2026年8月10日(出入国在留管理庁)
  27. 職種別 技能実習計画認定件数(構成比)(1-4)令和6年度=総数318,572件/農業・林業関係21,105件(6.6%)〔耕種農業16,999件・畜産農業4,060件・林業46件〕/確認日2026年8月10日(外国人技能実習機構)
  28. 外国人労働者に関する制度概要(令和8年7月1日更新)=「特定技能制度及び育成就労制度における労働者派遣は、農業分野及び漁業分野のみ認められる」/特定技能1号の在留期間は通算で上限5年(相当の理由があると認められる場合は6年)/特定技能2号の在留期間は3年・2年・1年又は6か月ごとの更新(更新回数に制限なし)/確認日2026年8月10日(出入国在留管理庁)
  29. 「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について=包括許可「1週について28時間以内(教育機関の長期休業期間にあっては、1日について8時間以内)の収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行う場合は、資格外活動の包括許可が必要となります」/確認日2026年8月10日(出入国在留管理庁)
  30. 農業特定技能協議会(加入者一覧表 その1=2025年12月23日現在・その2=2025年12月25日現在〔農林水産省ページの表記は両方12月23日〕。派遣元の地域偏在は本一覧のトモハタ集計)/確認日2026年8月10日(農林水産省)
  31. 行政書士法(第19条第1項=いかなる名目によるかを問わず報酬を得ての業務の制限)(e-Gov法令検索(デジタル庁))