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トモハタ〜ともに働く〜

インドネシア人の特定技能|出稼ぎの実情と3ルート

著者: 西野 俊祐最終更新: 2026-08-14最終確認: 2026-08-14運営者情報
目次

よくあるご質問

インドネシア人の出稼ぎは日本で増えているのですか?どのルートの候補者が多いですか?
増えています。厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況によると、令和7年10月末時点でインドネシア国籍の外国人労働者は228,118人で、令和3年10月末(52,810人)の約4.3倍です(編集部算出=同じ推移表の2時点の比)。対前年増加率は34.6%で、外国人労働者全体の11.7%を上回ります。ただし在留資格別に見ると、インドネシア国籍の労働者の52.6%が技能実習で、特定技能は30.5%です(全国籍計は技能実習19.4%・特定技能11.1%)。⚠️ ただしこの構成比は「特定技能でどう入ってくるか」を示すものではありません(厚生労働省が数えているのは日本で事業主に雇用されている人で、永住者や留学生のアルバイトを含み、インドネシア国内の候補者を含みません)。入り方は出入国在留管理庁が国籍別・ルート別に公表しており、特定技能1号の在留者では、インドネシアは試験ルートが60.7%・技能実習ルートが39.1%です(2025年12月末時点)。技能実習ルートが多数派のベトナム(71.3%)や全国籍計(54.2%)と逆で、インドネシアでは試験合格者を採る道のほうが太いということです。⚠️ この数字が示すのは、すでに特定技能で在留している人がどう資格を得たかであって、いま応募してくる候補者の構成そのものではありません。またインドネシアが唯一の例外ではなく、同表では韓国・台湾・ネパール・ミャンマーなど7か国が試験ルートの比率でインドネシアを上回ります。⚠️ この6割は全分野の合計で、分野別に見ると介護は試験88.6%・漁業は技能実習69.9%と入れ替わります。⚠️「海外ルート=未経験者、国内ルート=経験者」という二分法は成り立ちません(フローチャートは海外2ルートの申請人にも帰国した実習修了者を挙げています)。なお2つの統計は集計主体も母集団も時点も違うため、足し引きしないでください。
インドネシア人を特定技能で採用するとき、日本側の手続きとは別に何が必要ですか?
インドネシア側の送出手続きが必要です。出入国在留管理庁は、インドネシアを「在留諸申請の際の提出書類は不要だが、相手国側に送出手続が定められている国」に分類しています。同庁は、これらは「あくまで相手国側の送出しのための手続であって、日本側の在留諸申請上の手続ではありません」と位置づけたうえで、参考として手続きの内容を公表しています。具体的には、海外から新たに受け入れる場合は労働市場情報システム(IPKOL)への求人登録または駐日インドネシア大使館の検証手続、そして本人による海外労働者管理システム(SISKOP2MI)への登録と移住労働者証(E-PMI)の取得です。日本に在留している方を採用する場合も、雇用契約書の原本を駐日インドネシア大使館に提出して確認を受けること、本人がSISKOP2MIへ登録して駐日大使館で海外労働者登録を行うことが求められるとされています。
IPKOL(労働市場情報システム)への登録は必須ですか?
出入国在留管理庁の解説の表現は「必須」ではなく「強く希望しています」です。同庁は、P3MIを利用せずインドネシアから新たに受け入れる場合について「インドネシア政府が管理する求人・求職のための『労働市場情報システム(IPKOL)』に日本側受入機関が登録して求人することを、インドネシア側は強く希望しています」としています。同庁はあわせて、インドネシア側の手続を行ったことを証明する書類を在留諸申請で提出する必要はない、としています。つまりIPKOLへの登録は日本側の在留資格の審査に直接効く要件ではありません。ただし日本・インドネシア間の協力覚書では、IPKOLを通じてインドネシア側が求職者のデータベースを提供することと、日本政府が受入機関にIPKOLへの登録を周知することが両政府の約束として書かれています。登録できないことを理由に採用計画を止める必要はありませんが、候補者を探す入口としての意味はあります。登録方法は駐日インドネシア大使館へ問い合わせるよう案内されています。
P3MIは技能実習の「認定送出機関」と同じものですか?
別のものです。出入国在留管理庁の解説は、P3MIをインドネシア語「Perusahaan Penempatan Pekerja Migran Indonesia」の略でインドネシア政府から許可を得た職業紹介事業者を指す用語と説明したうえで、注記で「P3MIは、インドネシア人労働者の海外下の送り出しを行っていますが、技能実習生の送り出しに関与するインドネシアの『認定送出機関』とは異なります」と明記しています。なお特定技能でP3MIを利用するかどうかは任意で、利用する場合も受入機関がP3MIと直接契約するのではなく、受入機関が日本側の職業紹介事業者と提携し、その事業者がP3MIと職業紹介の提携契約を結ぶ形とされています。
日本に在留しているインドネシア人を採用する場合、インドネシア側の手続きは不要になりますか?
減りますが、なくなりません。出入国在留管理庁の解説では、日本に在留する方を受け入れる場合も、締結した雇用契約書の原本を駐日インドネシア大使館に提出して確認を受けること、本人が在留資格変更許可申請を行う前にSISKOP2MIへ登録して移住労働者証(E-PMI)の発行を受けること、それを取得したうえで駐日インドネシア大使館で海外労働者登録手続を行うことが求められるとされています。同庁のフローチャートは、登録手続を完了した方には駐日インドネシア大使館が推薦状を発行するとしています。順序として、これらは在留資格変更許可申請より前に置かれている点に注意してください。
在留資格認定証明書が交付されれば、あとは待つだけですか?
待つだけにはなりません。出入国在留管理庁の運用要領は「在留資格認定証明書の有効期間は、交付日から3か月以内である」としています。海外から受け入れる場合、証明書の交付後は、本人によるSISKOP2MIへの登録とID番号の取得(インドネシア側の手続)、査証発給申請と発給(日本側の手続)、発給された査証のSISKOP2MIへの登録と出国前オリエンテーション等を経た移住労働者証(E-PMI)の発行(インドネシア側の手続)、上陸審査(日本側の手続)と続きます。この間、申請や登録を行うのは本人と両国の当局で、会社にできるのは案内と進捗の確認です。ただし会社の仕事がゼロになるわけではなく、日本・インドネシア間の協力覚書は受入機関が入国前説明会・入国後説明会を実施することを日本政府の約束として挙げているため、待つ間に準備しておく工程があります。各工程の所要日数は同庁の解説に示されていないため、必要な余裕を事前に計算することはできません(⚠️ 在留資格認定証明書の交付までの標準処理期間は同庁が別に公表していますが、インドネシア側の各工程の日数は本記事が当たった同庁の資料には見当たりませんでした・2026年8月14日時点)。証明書の交付を採用の完了と見なさないでください。
技能実習を修了したインドネシア人をそのまま特定技能で雇う場合も、IPKOLへの登録が必要ですか?
出入国在留管理庁のQ&Aは、技能実習2号または3号を良好に修了した方が技能実習先に引き続き特定技能外国人として雇用される場合には、受入機関がIPKOLに登録することをインドネシア当局は必ずしも求めていないものとされている、としています。ただし同じQ&Aは、インドネシアから来日する場合であっても日本国内に在留している場合であっても、インドネシア国籍の方が特定技能外国人として稼働するためにはSISKOP2MIにより移住労働者証(E-PMI)の発行を受けなければならないものとされている、としています。IPKOLは省ける場合があっても、SISKOP2MIとE-PMIは残る、という整理です。

出典・参考(一次情報)

  1. インドネシア国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ(出入国在留管理庁)
  2. 「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和7年10月末時点)[別表1]国籍別・在留資格別外国人労働者数/[参考表]国籍別外国人労働者数の推移(厚生労働省)
  3. 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】(令和7年10月末時点)(厚生労働省)
  4. 特定技能在留外国人数(詳細版)【第7表】(全分野)国籍・地域別 試験ルート・技能実習ルート別 特定技能1号在留外国人数(令和7年12月末現在)(出入国在留管理庁)
  5. インドネシア特定技能外国人に係る手続の流れについて(フローチャート/海外新規・P3MI利用・日本在留の3枚)(出入国在留管理庁)
  6. 特定技能外国人受入れに関する運用要領(在留資格認定証明書の有効期間)(出入国在留管理庁)
  7. インドネシア人移住労働者の送出・保護に関する統計(Data Penempatan dan Pelindungan Pekerja Migran Indonesia/月次報告の一覧)(インドネシア移住労働者保護省(KP2MI))
  8. 特定技能に関する二国間の協力覚書/特定技能に関する各国別の手続き(出入国在留管理庁)
  9. 在留資格「特定技能」を有する外国人に係る制度の適正な運用のための基本的枠組みに関する協力覚書(日・インドネシア/2019年6月25日署名・和文)(出入国在留管理庁)
  10. インドネシアに関する情報(手続の解説・フローチャート・Q&A・MOC・P3MIの一覧へのリンク)(出入国在留管理庁)
  11. 外国人労働者に関する制度概要(二国間取決めの署名状況・国籍地域別の在留者数・技能試験および日本語試験の実施国)(出入国在留管理庁)
  12. インドネシア側の手続に関するQ&A(手数料・郵送での手続・技能実習修了者の取扱い)(出入国在留管理庁)