特定技能「リネンサプライ」とは|いつから?対象業務・要件と受け入れの現在地
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「ホテルや病院のリネンを扱う自社もついに特定技能を使えるのか」「2027年開始と聞いたが、実際いつから動けるのか」——そんな疑問に答えるページです。結論から言うと、リネンサプライ分野は2026年1月23日の閣議決定で特定技能の対象分野に追加され、同時に追加された3分野(物流倉庫・リネンサプライ・資源循環)の中で唯一、出入国在留管理庁の「受入れ可能な分野」一覧に掲載済みです(2026年6月1日現在)。ただし技能測定試験はまだ公表されていません。このページでは、確定していること・まだ確定していないこと・当面の現実的な採用ルートを一次情報で整理します。
この記事の要点
- 新3分野で最も準備が進んでいる — 運用要領が2026年6月1日に制定され、出入国在留管理庁の受入れ可能な分野一覧に掲載済み。分野別協議会の初回会合も2026年4月7日に開催されています(物流倉庫・資源循環は一覧未掲載)。
- 試験ルートはまだ動いていない — 技能測定試験の実施団体・日程は未公表(2026年7月8日時点)。当面は技能実習(リネンサプライ仕上げ作業)修了者の移行が現実的なルートです。
- 受け入れ企業には衛生基準の上乗せ — 日本リネンサプライ協会の衛生基準等の認定取得が想定されており、どの事業者でも受け入れられるわけではありません。
リネンサプライ分野は制度の整備が進行中です。本記事は2026年7月8日時点の出入国在留管理庁・厚生労働省の公表資料に基づきますが、試験・要件の詳細は今後の公表で確定します。この記事の内容だけで採用計画を確定せず、必ず出入国在留管理庁・厚生労働省の最新情報を確認してください。
リネンサプライ分野が特定技能の対象に追加された
2026年1月23日の閣議決定で、特定技能の対象分野に物流倉庫・リネンサプライ・資源循環の3分野が追加され、制度上の対象は19分野になりました。リネンサプライ分野の所管は厚生労働省です。対象分野全体の一覧と各分野の要件は特定技能の対象分野 一覧で整理しています。
背景には、ホテル・医療・福祉の現場を支えるリネンサプライ業の人手不足があります。同じ閣議決定で育成就労制度でもリネンサプライ分野の受け入れが規定されており(受入見込数3,400人)、中長期的には「育成就労で受け入れ、特定技能へつなぐ」道筋も想定されています(育成就労の対象分野)。
受け入れの現在地:新3分野で唯一「受入れ可能な分野」に掲載済み
「2027年開始予定」と紹介されることの多い分野ですが、一次情報ベースの現在地はもう少し進んでいます。
| 項目 | 状況(2026年7月8日時点) |
|---|---|
| 分野別の運用要領 | 2026年6月1日に制定済み |
| 出入国在留管理庁「受入れ可能な分野」一覧 | 掲載済み(2026年6月1日現在。従来16分野+リネンサプライ) |
| リネンサプライ分野特定技能協議会 | 第1回会合を2026年4月7日に開催済み(厚生労働省) |
| 技能測定試験 | 実施団体・日程とも未公表(試験実施要領は準備中) |
つまり、制度の枠組み(要領・受入枠・上乗せ基準)は整備済みで、試験だけがまだという状態です。同時に追加された物流倉庫・資源循環は受入れ可能な分野一覧にまだ掲載されておらず、3分野の中でリネンサプライの整備が先行しています。物流倉庫分野(受入見込数は3分野最大)の状況は特定技能「物流倉庫」の解説で別途整理しています。
「受入れ可能な分野」への掲載は制度上の位置づけであり、個別の在留資格申請がどう扱われるかは要件・提出時期によります。自社のケースで今すぐ申請できるかは、出入国在留管理庁の最新情報や専門家への確認をおすすめします。
当面の採用ルートは技能実習からの移行が中心
技能測定試験が未公表のため、試験合格ルートはまだ動いていません。当面の現実的なルートは、技能実習(クリーニング職種・リネンサプライ仕上げ作業)を良好に修了した人材の特定技能への移行です(技能実習2号の良好な修了者は試験が免除される、分野共通の仕組み。特定技能・技能実習・育成就労の違い)。
この母集団は実在します。リネンサプライ業務に従事する技能実習生は2024年末(令和6年末)時点で2,971人まで増えており(前年2,200人)、国籍別ではフィリピンが33%で最多、次いでベトナム28%・インドネシア20%です(技能実習計画認定件数ベース)。実習生を受け入れてきた事業者にとっては、その延長線上に特定技能への移行が見えてきた、というのが現在地です。
対象業務:仕上げ作業が必須業務
分野別運用方針・協議会資料で示されている業務の範囲は次のとおりです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 必須業務 | 仕上げ作業(機械投入作業・検品作業・結束/包装作業・機械操作作業・機械メンテナンス作業・仕上げ作業ラインの管理/指導作業)および安全衛生の確保 |
| 関連業務 | 入荷・仕分け、洗濯、手投入、手畳み、シミ抜き、補修作業など(付随的に従事可) |
業務工程の全体像は「入荷・仕分け→洗濯・脱水・乾燥→仕上げのための投入作業→検品作業→結束作業→出荷準備」で、このうち仕上げ工程が特定技能の中核業務という整理です。
受け入れ企業の要件:衛生基準の認定が上乗せ
受け入れ企業側の上乗せ基準として、日本リネンサプライ協会の「リネンサプライ関連洗濯施設・設備の衛生基準」または医療関連サービス振興会の「寝具類洗濯業基準(認定基準)」の認証取得が想定されています。ホテル・医療・福祉のリネンを扱う業の性質上、衛生管理の水準が受け入れの前提になる設計です。
このほか、分野別協議会の構成員になること(第1回は2026年4月7日開催済み・加入手続きの詳細は厚生労働省の案内を確認)など、分野共通の要件も適用されます。企業側の共通要件の全体像は特定技能で企業に求められる受け入れ要件をご覧ください。なお、雇用形態について派遣を認める規定は確認されていません(特定技能で派遣が認められているのは現状、農業・漁業のみ)。
受入見込数は3年間で4,300人・特定技能1号のみ
特定技能1号の受入見込数は、2026年度からの3年間で4,300人が上限として運用されます(同時追加の物流倉庫は11,400人・資源循環は900人)。育成就労と合わせたリネンサプライ分野全体の受入見込数は7,700人です(いずれも2026年1月23日閣議決定時点)。
また、リネンサプライ分野は現状特定技能1号のみが対象で、2号の規定はありません。長期の在留を前提にした計画は、最新の運用方針を確認しながら立ててください。
開始に備えて企業が今できる準備
試験の公表を待つ間も、次の準備は進められます。
- 制度の全体像をつかむ — 特定技能の仕組み・企業側の義務は分野共通です。特定技能採用の完全ガイドで受け入れ要件・支援義務まで全体像を把握できます。
- 費用感と採用の段取りを知る — 採用にかかる費用の構造や、採用決定から就労開始までの流れは分野共通の部分が大半です。採用の流れと採用費用・相場が参考になります。
- 支援体制の情報収集 — 特定技能1号では義務的支援が必要で、多くの企業は登録支援機関に委託します。自社が採用する国籍(リネンサプライの実習生はフィリピン・ベトナム・インドネシアが中心)の言語に対応できる機関か、費用感はどうかを先に知っておくと、動き出しが速くなります。
まとめ
リネンサプライ分野は2026年1月23日の閣議決定で特定技能の対象に追加され、新3分野で唯一、受入れ可能な分野の一覧に掲載されるところまで整備が進んでいます(2026年6月1日現在)。ただし技能測定試験は未公表で、当面の現実的な採用ルートは技能実習(リネンサプライ仕上げ作業)修了者の移行が中心です。受け入れ企業側には衛生基準の認定取得が上乗せで想定され、受入見込数は3年間で4,300人(1号のみ)。試験の公表を待ちつつ、制度理解・費用感・支援体制の情報収集を先に進めておくのが現実的な備えです。
制度全体の最新の動きは特定技能の最新動向で追っています。
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よくあるご質問
- リネンサプライ分野の特定技能はいつから受け入れできますか?
- 出入国在留管理庁の分野別情報では、リネンサプライは2026年6月1日現在の「受入れ可能な分野」に掲載されています(同時に追加された物流倉庫・資源循環は未掲載)。運用要領も2026年6月1日に制定済みです。ただし技能測定試験の実施団体・日程は未公表のため(2026年7月8日時点)、当面の採用ルートは技能実習(クリーニング職種・リネンサプライ仕上げ作業)を良好に修了した人材の移行が中心と見られます。個別の申請可否・時期は必ず公式情報で確認してください。
- リネンサプライ分野ではどんな業務を任せられますか?どんな企業が受け入れできますか?
- 必須業務は仕上げ作業(機械投入・検品・結束/包装・機械操作・機械メンテナンス・仕上げ作業ラインの管理指導)と安全衛生の確保で、入荷・仕分け、洗濯、シミ抜きなどの関連業務にも付随して従事できます。受け入れ企業側には、日本リネンサプライ協会の衛生基準または医療関連サービス振興会の寝具類洗濯業の認定の取得が上乗せ基準として想定されています(分野別運用方針)。
- リネンサプライ分野の受入見込数と、特定技能2号の有無を教えてください。
- 特定技能1号の受入見込数は2026年度からの3年間で4,300人が上限とされています(育成就労は3,400人・分野全体で7,700人)。リネンサプライ分野は現状、特定技能1号のみが対象で、2号の規定はありません。数値・制度は変わる可能性があるため最新の分野別運用方針で確認してください。